ボールベアリングができるまで(5)
~保持器のつくり方と組み立て~
今回は、いよいよ組み立てだよ。その前に、まんまるツルツルに仕上がった転動体(以下、ボール)が滑らかに転がるために必要な、保持器のつくり方をみてみよう。
リング状の薄い鉄板を波型に加工し、さらにボールを挟むために半球形に変形させて仕上げるんだ。保持器はいつも同じ間隔でボールを支える大切な役割をしているんだよ。
内輪、外輪、ボール、保持器の4つの部品がそろったところで組み立てがはじまるよ。自動ラインで、内輪と外輪の溝をサブミクロン(1万分の1ミリ)単位ではかって、サイズの合うボールを自動的に選んで入れるんだ。そして上下の保持器を自動プレス機でしっかり固定させて組み立て完了! 組み立てた「ベアリング」は、きれいに洗って、傷がないか、回転したときに音が出ないかひとつずつ検査をし、サビを防ぐ処理をして、やっと完成するんだ。
高性能で正確につくられた「ベアリング」はとっても時間と手間をかけられた精密部品だったんだね。