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2022年

新商品
「複列磁気エンコーダ付転がり軸受」を開発
2022年11月4日新商品ニュース

優れた耐環境性能と高精度な角度検出により、ロボットの性能向上、小型・軽量化に貢献

NTN株式会社(以下、NTN)は、耐環境性に優れた、高精度な角度検出が可能な「複列磁気エンコーダ付転がり軸受」を開発しました。軸受と磁気式エンコーダを一体化した軸受ユニットで、ロボットの性能向上や小型・軽量化のほか、組立てやセットアップなどの工数削減に貢献します。

近年、各種産業の製造現場においては、少子高齢化に伴う生産年齢人口比率の低下などを背景に、ロボットの活用による自動化・省人化が加速しており、ロボットが担う作業が多様化しています。各種ロボットには動作精度の向上に加え、関節機構の部品点数の削減や各種部品の小型・軽量化、組立工数の削減などが求められています。

NTNがこのたび開発した「複列磁気エンコーダ付転がり軸受」は、ロボットの関節機構を支持する深溝玉軸受に磁気リングとセンサを取付け、回転速度や方向、絶対角の検出機能を持たせた軸受ユニットです。NTN独自の「複列磁気リング*1」を軸受の内輪に取り付け、外輪に搭載した磁気センサICで「複列磁気リング」の磁極の変化を読み取ることで、業界最高水準の角度検出精度(最大20bit、分解能約0.00034°)で回転の速度や絶対角などを検出します。フォークリフトなどの運搬機械向けに展開している回転センサ付軸受*2で培った軸受と回転検出部の一体化技術を活用することで、「複列磁気リング」と磁気センサICの間隔や向きなどを最適化し、コンパクトかつ軽量なユニットを実現しています。本開発品の適用により、関節機構の軸とロータリエンコーダをつなぐ動力伝達装置(カップリング)が不要となり、関節機構の小型・軽量化を実現します。また、磁気式エンコーダは、耐環境性に優れているため、埃や油などが伴う使用環境においても高い検出精度を発揮することが可能です。

本開発品は軸受と磁気式エンコーダを一体化しているため、ロータリエンコーダとカップリングの取付けやセットアップ作業が不要で、ロボットの組立てが容易となります。また、軸受寸法や負荷容量は通常の軸受と変わらず、幅広い種類のロボットに適用いただけます。

NTNは、本開発品をロボットの需要の拡大と多様化を支える商品として、ロボットメーカなどに提案するとともに、中期経営計画「DRIVE NTN100」Phase 2で掲げるロボット周辺モジュール領域の拡大を進めてまいります。なお、本開発品を11月8日~13日に開催される「JIMTOF2022 第31回日本国際工作機械見本市」で参考出展いたします。

  1. 2017年4月20日プレスリリース:
    「薄型・高精度角度センサ」を開発 (新名称:「複列磁気リング」)
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201700033.html
    2018年7月11日プレスリリース:
    アキシアルタイプの「複列磁気リング」を新たに開発し量産を開始
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201800069.html
  2. 回転センサ付軸受(Cat. No. 3032/J):
    https://www.ntn.co.jp/japan/products/catalog/ja/3032/index.html

特長

1 ロボットの関節機構の回転軸の支持とともに、回転速度や回転方向、絶対角の検出が可能
2 耐環境性が高い磁気式エンコーダを搭載
3 ロボットの関節機構の小型化・軽量化に貢献
4 ロボットの組立てやセットアップの工数を削減
複列磁気エンコーダ付転がり軸受の採用によるロボットの関節機構の部品点数削減と小型化
複列磁気エンコーダ付転がり軸受の採用によるロボットの関節機構の部品点数削減と小型化
複列磁気エンコーダ付転がり軸受の採用による
ロボットの関節機構の部品点数削減と小型化

商品写真

深溝玉軸受6907を使用した場合
深溝玉軸受6907を使用した場合
主要寸法:
内径φ35mm×外径φ55mm×幅20.5mm
複列磁気エンコーダ付転がり軸受
複列磁気エンコーダ付転がり軸受

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