ボールベアリングができるまで(3)
~転動体(ボール)のつくり方 前編~
ボールベアリングがスムーズに回転するのは、転動体(以下、ボール)が内輪と外輪のあいだで転がりながら動くからなんだ。今回は「ベアリング」が回るためにとっても大切な、ボールのつくり方をみてみよう。
材料は線材というぐるぐるに巻いた細長い鉄だ。それを機械で短く切り、1つずつ半球の金型で両側から圧縮してボールに近い形にするよ(型打ち)。このときにできる、金型からはみ出した余分な部分(バリ)を、溝のついた2枚の鉄の円盤に挟んで大きな力をかけて転がして取り除く(フラッシング)。これで球形の基本ができるわけだ。次は熱処理。丸くなったボールを熱したり冷やしたりして強く丈夫にするんだよ。
地球上でもっとも完全な球に近い「ベアリング」のボール。次回はいよいよそのボールがまんまるツルツルになって完成するまでをみていこう。お楽しみにね。