ベアリングのサイズに合わせて、鋼材を切ります。
切った材料を高温で熱して、プレス機で大きな力をかけ、円形の厚板(あついた)を作ります。
金型を使ってその厚板の形を変えて、輪っかを作ります。この輪っかを伸ばして、作りたい大きさに変えます。
こうして完成した輪っかが、ベアリングの内輪と外輪になります。
鍛造を終えた輪っかを、旋盤(せんばん)※という機械で削り、大まかな形に加工します。
ボールの通り道である軌道面もこのときに作ります。
形ができたら、丈夫で長持ちになるよう、熱処理を行います。800℃以上に熱したあとに油を入れて素早く冷ますことで、金属の組織を強くて丈夫なものに変えます。
熱処理を終えた材料は、研削盤(けんさくばん)※という機械を使って加工します。1マイクロメートル(1,000分の1ミリ)という精度で、外輪・内輪それぞれの幅、外径、内径、溝を寸法通りの大きさに仕上げます。
ボールが通る軌道面は、ボールが転がりやすいように特に磨きます。
外輪と内輪の間にボールを入れ、ボールの間隔を均等にした状態で、保持器を上下から固定して完成です。