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2023年

新技術
「i-WRIST®」スタータパッケージの販売を開始
2023年7月6日新商品ニュース

  • 本体と周辺部品のパッケージ化によりお客さまの試作機の設計にかかる工数を大幅に削減!
  • 人手作業を自動化する「i-WRIST®」を用いた装置の導入をサポート

NTN株式会社(以下、NTN)は、手首関節モジュール「i-WRIST®」を初めてご使用いただくお客さまの装置導入を支援するパッケージ商品「i-WRIST®」スタータパッケージの販売を開始しました。お客さまが量産ラインを本格導入するにあたっては、量産前の試作検証を行うことが一般的ですが、「i-WRIST®」の本体および「i-WRIST®」を用いた装置に必要な構成部品をパッケージ化してご提供することで、お客さまの試作機の設計や動作検証などにかかる工数を削減することが可能です。

「i-WRIST®」は細かい角度制御を高速で行うことが可能で、従来は人手で行っていた作業を自動化する商品として、外観検査やグリース塗布などの用途で採用いただいています。これまでは、NTNから「i-WRIST®」本体と専用コントローラ、専用コンソールを販売し、お客さま側で装置を設計いただいていましたが、初めて「i-WRIST®」を導入されるお客さまには装置設計などで工数がかかってしまうことがありました。

「i-WRIST®」スタータパッケージは、「i-WRIST®」本体とこれまでにもご提供していた専用コントローラ、専用コンソールに加えて、各種アクチュエータや制御盤など必要な部品をパッケージ化したものです。電源投入後、すぐに使用が可能で、装置全体の設計や組立、配線、構成部品の調達、制御セットアップ、動作確認などに要する工数を大幅に削減することが可能です。「i-WRIST®」の本格導入に伴うお客さまの試作機の設計や、動作イメージの検討、タクトタイムの検証などを容易に行うことができます。導入検討時には、NTNからシミュレーションによる動作イメージを提供するなどの技術支援を行っています。

写真:「i-WRIST®」スタータパッケージ 「i-WRIST®」スタータパッケージ

近年、国内を中心とした労働人口の減少や人手不足を背景に製造現場でロボットの活用が進められています。NTNは人手作業を自動化する「i-WRIST®」をはじめとするロボット周辺モジュールの開発・提供を通じて、製造現場の自動化や省人化に貢献してまいります。

パッケージ構成

「i-WRIST®」本体、直動アクチュエータ、回転アクチュエータ、制御盤(専用コンソールおよび専用コントローラを含む)、安全カバー、架台

オプションとしてお客さまでご用意いただくコントローラやタッチパネルを、サンプルプログラムをインストールした状態でご提供しています。

「i-WRIST®」仕様

装置寸法(mm) W1000×D1000×H2000
装置重量(参考) 約500kg
有効ストローク(mm) (X)490×(Y)495×(Z)500
使用電源 AC100V
定格電流 約10A
i-WRIST搭載機器
サイズ・重量
サイズ:φ150 mm 以下
重量:() 内 は 許容慣性モーメント
<定格> 1kg(0.025kg・m2以下)
<最大> 3kg(0.060kg・m2以下)
ワークサイズ・重量(参考) φ300×H200mm 以下
重量 5kg 以下

制御盤仕様

主要構成部品
  • i-WRIST専用コントローラ
  • i-WRIST専用コンソール
  • サーボドライバ7 軸
外部インターフェース
  • Ethernet
  • パラレル入出力(I/O)
設置位置 機械体下部
(制御機器接続のための拡張性を確保)
安全規格対応 非対応
その他
  • 非常停止リセットスイッチ付
  • 自動手動切替 スイッチ付
  • ユーザ側コントローラはオプション

手首関節モジュール「i-WRIST®」について

手首関節モジュール「i-WRIST®」は、独自のリンク機構*1により、手首のようななめらかな動きを実現したロボティクス・モジュール商品です。半球状の全方向に対して高速かつ高精度に位置決めができる「i-WRIST®」でエンドエフェクタ*2や製品の姿勢を制御することにより、外観検査やグリース塗布、洗浄などの工程を自動化することが可能となります。

「i-WRIST®」は、2018年に外観検査用途で量産を開始して以来、市場のニーズを踏まえてさまざまな改良を重ねています。2021年には、取り付け姿勢に従来の下向きのほか、上向きや横向き、傾斜姿勢を追加したほか、外部インターフェースの拡張や安全規格への対応、動作速度の向上など機能を拡張した「IWSシリーズ」を開発*3。2022年には可搬質量を1kgから3kgに増加させた新グレード「IWS-C01」を開発・提供しています*4

  1. ロボットの先端に取り付けられ、掴む、塗装する、撮影するなどの作業を行う機器。
  2. 可動部と固定部の間に3組のリンクを並列に配置した構造。各リンクは、各部材が回転可能に連結された4節連鎖の機構で、それぞれの回転軸を二点で交差するように配置することで、広い可動範囲となめらかな動きを実現する。
  3. 2021年5月13日プレスリリース:
    手首関節モジュール「i-WRIST®」の機能を拡張
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news202100034.html
  4. 2022年7月20日プレスリリース:
    手首関節モジュール「i-WRIST®」 IWSシリーズの可搬性能を向上
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news202200050.html
図:「i-WRIST®」スタータパッケージの販売構成 「i-WRIST®」スタータパッケージの販売構成

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産業機械事業本部 事業戦略部 TEL:0594-24-2573

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