「複列磁気リング」シリーズに小型サイズを追加｜新商品ニュース：2020年｜商品・技術情報

薄型・軽量で高精度に角度検出、より小型なモータなどに対応

NTN株式会社(以下、NTN)は、薄型・軽量・高精度な角度検出センサシステムを構成できる「複列磁気リング」に、小型サイズの「32/31極対シリーズ」を新たに追加しました。

2018年に販売を開始したラジアルタイプ・アキシアルタイプの「複列磁気リング」(64/63極対シリーズ)*¹は、薄型・軽量・高精度かつ中空(大口径)形状の特長を活かし、ロボット関節部やモータなどの回転装置の角度検出などの用途で多くのお客さまにご好評をいただいています。

生産現場の自動化が進み、需要が拡大している産業ロボットや協働ロボットをはじめ、各種モータのさまざまな用途に向けてお客さまへのご提案を進める中で、小型化に対応する商品へのご要望を多くいただき、このたび小型サイズ「32/31極対シリーズ」を新たに開発いたしました。

「32/31極対シリーズ」は、64/63極対シリーズの着磁技術を応用し、主トラックに32極対、副トラックに31極対を複列に着磁させ、高い角度検出精度を維持したまま、大幅な小型・軽量化を実現。64/63極対シリーズと比べ、外径は約1/2にサイズダウンするとともに、質量も既存の市販品(32/31極対)と比べ、約1/2に軽量化しています。専用の磁気センサIC*²と組み合わせることで、最大19bit(分解能約0.00068°)の高度な角度検出が可能です。従来シリーズと同様、振動・高温・塵埃・油ミストなどに対する環境耐性にも優れています。

さらに、小型サイズに加え、磁極ピッチ*³1.5㎜、2.0㎜仕様(現行品は1.28㎜仕様)も新たに追加し、より幅広いサイズや仕様からお選びいただけるラインアップといたします。

あらゆる産業におけるロボット化、自動化が加速する中、当社は新たな事業領域のひとつとしてロボット関連およびセンシング事業の強化を進めています。今後も、本シリーズの商品ラインアップの拡充を図ることで、お客さまのニーズにきめ細かく対応し、さらなる事業拡大を進めてまいります。

アキシアルタイプの「複列磁気リング」を新たに開発し量産を開始 <新商品>
https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201800069.html
複列磁気リングと組み合わせ可能な磁気センサIC:iC-Haus GmbH(ドイツ)社製iC-MU
https://www.ichaus.de/product/iC-MU
磁石のN極とS極の間隔

商品の特長

1.	分解能: 最大19bit(分解能約0.00068°)
2.	薄型・軽量・中空(大口径)形状
3.	磁気式のため振動、高温、塵埃、油ミスト等に対する耐環境性に優れる
4.	絶対角度の検出が可能