2018年

予防保全に最適な「ハンディ型異常検知装置II」を開発
(新名称:NTNポータブル異常検知装置*)2018年11月1日

* 本商品は2019年10月から「NTNポータブル異常検知装置」に名称を変更しております。

コンパクト化、計測時間の短縮により生産性の向上に貢献

NTN株式会社(以下、NTN)は、長年培ってきた軸受診断技術および振動解析技術を活用し、簡単操作で軸受の異常検知が可能な「ハンディ型異常検知装置II」を開発しました。

NTNは、Android端末を用いて振動データの計算・分析・結果表示が可能な振動測定装置「ハンディ型異常検知装置」を2014年に開発し*¹、お客さまへの提案を進めてきました。お客さまからご好評を得ていた一方、市場展開するなかで、さらなる取扱い性の向上やコンパクト化、防塵・防水性などの耐環境性についてのご要望もいただいていました。

従来品は本体と測定端子を有線でつないだ別体型でしたが、開発品は本体と測定部をユニット化し、取扱い性の向上、コンパクト化を図りました。防塵・防水仕様により、加工時の粉塵やクーラントが飛散する設備の近傍でもご使用いただけます。また、USBケーブルによる給電も可能で、長時間にわたる測定にも対応します。

開発品は、軸受の異常検知装置において、国内メーカとして初めてiOSに対応しました。測定した振動データは専用アプリをインストールしたiOS対応スマートデバイスに送信され、OA*²、FFT*³分析により軸受の正常・異常の判定、異常時の軸受の損傷部位の特定などが可能です。1回の計測にかかる時間も無線通信部分の最適設計などにより、従来品の1/10に短縮しました。測定結果は端末内に保存でき、測定履歴をグラフ表示することで、設備状況の継続監視にも活用いただけます。

NTNは、高品質かつ高機能な軸受の開発および提供に加え、軸受の診断・分析用ツールや診断技術サービスも強化し、設備のトータルライフサイクル延長、ダウンタイム削減や生産効率向上のための技術のご提案など、サービス・ソリューション事業を拡大してまいります。

なお、NTNは、本開発品を11月1日～6日に東京ビッグサイトで開催される「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」に参考出展いたします。

「ハンディ型異常検知装置」を開発:2014年2月18日プレスリリース
https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201400008.html
OverAll 加速度、速度、変位の各振動の周波数成分の振幅を合計した値
高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を用いて周波数スペクトルを求め、入力信号を分析・解析する手法

特長

1. 軽量・コンパクト	センサ部と電源および無線通信部をユニット化
2. 簡単測定	iOS対応スマートデバイスで振動データが測定可能
3. 異常判定機能	OA、およびFFT分析による軸受の正常・異常判定などが可能測定履歴のグラフ表示により、設備コンディションの継続監視も可能
4. 防塵性、防水性	IP65対応