「ハンディ型軸受診断装置」を開発
(新名称:「ハンディ型異常検知装置」**)2014年2月18日
業界初!携帯性に優れる軸受の振動測定・分析装置
NTN株式会社(以下、NTN)は、長年培ってきた軸受診断技術を応用し、携帯性に優れる「ハンディ型軸受診断装置」を開発しました。
従来の軸受診断装置は、測定した振動データを装置本体内で計算・分析して出力表示するため、小型・軽量化に限界があり、製造設備やラインの保全担当者が保守・点検時に工具類や書類と一緒に携帯するには大きすぎるという欠点がありました。
NTNが開発した「ハンディ型軸受診断装置」はスマートフォンを用い、振動データをインターネット経由でサーバに送信し、サーバで計算・分析します。また、入出力表示もスマートフォンで行うため、非常にコンパクトで携帯性に優れた振動測定システムです。
本システムは、NTNが販売する振動ピックアップおよびポケットサイズのAD変換器*1と、スマートフォンの組み合せで構成されます。測定データは、専用アプリをダウンロードしたお客様のスマートフォンから固有のIDとパスワードを使ってNTNのサーバに送信。FFT分析*2を経て軸受の正常・異常の判定に供され、異常時には軸受の損傷部位の特定が可能です。測定結果はサーバに保存されるため、測定履歴をグラフ表示するなど、設備の遠隔からの状態監視に活用できます。データ計算・分析ソフトは、サーバ内で一括してバージョンアップするため、常に最新の使用環境で設備診断できます。
今後、「ハンディ型軸受診断装置」を特定のお客様に試用していただき、モニタリングを行うことでさらに改善を加え、本年中頃より正式販売を開始する予定です。なお、本商品は日本国内でモニタリングを開始いたしますが、海外市場における販売は、準備が整い次第、改めて当社のホームページでお知らせいたします。
NTNは、高品質・高機能な軸受の開発・提供だけでなく、軸受の診断・分析など、技術サービスを強化することで、アフターマーケット事業を拡大してまいります。
*1: | アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する装置 |
*2: | 高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を用いて周波数スペクトルを求め、入力信号を分析・解析する手法 |
**: | 本商品は、2014年10月から「ハンディ型異常検知装置」に名称を変更しております。 |
特長
(1) | 振動データを手持ちのスマートフォンでサーバへ送信、サーバでデータを計算・分析 | |
→ | 携帯性に優れた振動測定システム(AD変換器:高さ100mm×幅60mm×厚さ20mm) | |
(2) | FFT分析による独自の軸受診断・判定 | |
→ | 軸受の正常・異常の判定と、異常時には軸受の損傷部位の特定が可能 | |
(3) | NTNのサーバに測定結果を保存 | |
→ | 測定履歴のグラフ表示で、設備の状態監視が可能 | |
(4) | データ計算・分析ソフトの一括処理・管理 | |
→ | 最新のソフト環境で設備診断が可能 |
お問い合わせ先
アフターマーケット事業本部
商品写真
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