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2018年

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新商品
「系統連系用NTNマイクロ水車」の販売開始
2018年6月25日新商品ニュース

* 「NTNマイクロ水車」は現在、販売を休止させていただいております。

既存の水路に置くだけのNTNマイクロ水車が売電可能に!

NTN株式会社(以下、NTN)は、既存の水路に置くだけで発電し、発電した電力を売電することを可能にする「系統連系用NTNマイクロ水車」を開発しました。これにより小型の水力発電装置では従来、バッテリに充電する目的が主な用途*1でしたが、新たな活用が可能になりました。

「系統連系用NTNマイクロ水車」は、発電機で発電した交流電力をコントローラで直流電力に変換、その後パワーコンディショナによって交流電力に変換し、系統に送電することで売電します。

NTNマイクロ水車は発電電力0.4kW、1kW、2kW用があり、これら小型の水力発電装置で系統連系システムを装備したものは市場にありませんでした。「系統連系用NTNマイクロ水車」は発電電力を最大化する最大電力点追随制御(Maximum Power Point Tracking、以下、MPPT)を標準装備しています。MPPTの標準搭載は発電電力2kW以下の小水力発電装置では業界初*2です。

また、一時的に水車翼を水流から引き上げることが可能な機構「イージーリフタ」にも順次対応します。台風などの増水時は水路に流れる流木やゴミ等の増加が予想され、また、定期的な保守の際にクレーンなどの大掛かりな設備がなくても本機構により引き上げることが可能なため、より安全な稼働と保守費用の低減が見込まれます。

NTNは、2016年7月より風と太陽光で発電する「NTNハイブリッド街路灯」*3の販売を開始し、多数を設置いただいております。NTNは、本年3月に創業100周年を迎え、次の100年の持続的な成長を目指し、今後もこうした自然エネルギーを活用した商品の開発と販売を通じて、地域でエネルギーを創出し地域で消費する地産地消型エネルギーの提案を進め、低炭素化社会の実現に貢献してまいります。

  1. 2017年6月22日プレスリリース
    「NTNマイクロ水車」の販売開始
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201700061.html
  2. 当社調査による。MPPTの詳細は次ページで解説。
  3. 2016年7月26日プレスリリース
    静粛性の高いハイブリッド街路灯の販売開始
    https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201600058.html

特長

(1) コストも手間も最小限のらくらく設置
(2) 水のエネルギーを逃がさない高効率発電
(3) 並べて出力UP、直列・並列配置も自由自在
(4) 系統連系し、売電が可能
(5) イージーリフタにより、安全な稼働と保守費用の低減が可能

お問い合わせ先

自然エネルギー商品事業部 事業推進部  TEL 0594-33-1256

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系統連系用NTNマイクロ水車 系統連系用NTNマイクロ水車

系統連系と独立電源

系統連系の構成

系統連系の構成

独立電源の構成

独立電源の構成

最大電力点追随制御(MPPT)について

一般的に水力発電装置の発電制御方法は、(1)数値テーブル方式、(2)MPPT方式があります。(1)数値テーブル方式は、水路の流量が多い時に最大発電電力になる翼の回転数などの数値テーブルを1種類設定し、発電電力を制御します。流量が少ない場合も数値テーブルは固定のため、その期間の発電電力は最大化されません。(図1)。それに対し(2)MPPT方式は、水路の流量に応じて水車翼の回転数などを常時監視・制御し、発電電力を最大化します。そのため、年間発電量はMPPT方式が多くなります(図2)

流量が多い時の水路
流量が少ない時の水路

図1 MPPTの効果

図2 年間発電量の比較 図2 年間発電量の比較

イージーリフタの操作機構

増水時は水路に流れる流入異物の増加が予想され、予め水車翼を水面より上方へ引き上げることで、安全な稼働が可能

通常稼働状態 通常稼働状態
水車翼を引き上げた状態 水車翼を引き上げた状態

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