2020年度のCSR活動をご紹介します。
環境マネジメントシステム
環境基本方針
環境管理体制
当社グループは、グローバルで環境マネジメントシステムISO14001の第三者認証を取得しており、各国の環境法規制遵守と環境パフォーマンスの継続的改善に向けた環境管理体制を構築しています。国内はマルチサイト方式で認証を取得しており、担当役員のトップマネジメントのもと、全事業場一丸となって環境目標達成に取り組んでいます。
■環境管理体制図
環境教育
当社グループでは、さまざまな階層別および職能別の環境教育を実施しています。階層別としては、新入社員の導入研修での基礎教育および職場配属後の実践教育、新任管理職の昇格時研修としてリスク・ベネフィット管理の観点から各職場の環境課題に取り組むための教育などがあります。職能別としては、お客さまからの商品環境負荷物質含有調査の窓口となる営業部門や代理店さまへのその対応方法と関連法令の教育、環境マネジメントシステムの内部監査員の養成教育などがあります。さらに全従業員を対象に、毎年6月に環境月間の行事として重要環境施策の周知徹底や各種イベントを開催するなど、環境意識の高揚に努めています。コロナ禍における感染対策のため、従来型の集合研修の開催にかわり、オンラインでの研修およびeラーニングを活用した環境教育にも力を入れています。
環境意識の向上
国内グループは、環境意識の高揚を図るため、全従業員(常駐業者、派遣、請負などの事業場に働く人員を含む)の方々を対象に、「環境基本方針カード」を配布し、環境意識の向上に取り組んでいます。また、毎年6月の環境月間には①環境教育の実施 ②省エネパトロールの実施 ③環境ニュースの発行 ④環境省の環境月間ポスターの掲示を実施しました。また、2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う使い捨てマスクのポイ捨てが社会的にも問題になったことから、10月に臨時で環境ニュースを発行し、使い捨てマスクポイ捨て防止の徹底を図りました。
環境基本方針カード
(裏面に第4項以降を記載)
使い捨てマスクポイ捨て防止を図る
「環境ニュース」を発行(桑名製作所の事例)
緊急時対応訓練
当社グループは、油や環境負荷物質の漏えいなどの緊急事態への対応訓練を毎年実施しています。NTN三重製作所では、油漏えい時に敷地外への油漏出を防止する排水遮断ゲートの開閉訓練を29名に対し実施しました。この訓練により、操作方法の定着を図り緊急時への対応を定めた手順に問題がないことを確認しました。
■排水遮断ゲート開閉訓練(漏えい防止訓練)
環境法規制の違反
2021年3月期は、環境法規制で、重大な罰金および制裁措置を受けた事例はありませんでした。
重大な漏出事故対応
当社グループが2020年3月期に発生させた重大な漏出事故は、NTN赤磐製作所における用水路への油漏出事故1件です。緊急対応として早急に漏出した油の除去作業を実施後に、自治体に現地調査をいただき、用水・地下水の水質および近隣の農業への影響がないことを確認しました。漏出の原因分析結果と恒久対策については、NTNグローバル全拠点に水平展開を実施しました。
全社環境実績と目標
2021年3月期の全社環境実績
18項目中13項目で目標達成
- 達成
- 未達成
環境基本方針 | 環境目標 | 実績 | 評価 | |||||
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自社技術による地球温暖化防止への貢献 | 省エネ・創エネに寄与する新技術・新商品の開発 | 技術・研究部門で推進中 | ||||||
法令などの遵守 | 毒劇物の厳重管理の継続 | 入出庫管理の徹底と月1回の自主監査 | ||||||
事業活動における環境負荷低減 | CO2排出削減の推進 | CO2排出量の削減 | 国内 | 20.9万トン/年 *以下 | 23.7万トン/年 | |||
海外 | 34.1万トン/年以下 | 31.8万トン/年 | ||||||
CO2排出原単位の低減 | 国内 | 1998年3月期比 △23.0%* |
1998年3月期比 △16.0% |
|||||
海外 | 2007年3月期比 △0.8% |
2007年3月期比 +9.4% |
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グリーン調達基準書改訂版の周知および遵守徹底 | 国内 | 各事業場で遵守徹底 | 各事業場で実施中 | |||||
持続可能な資源の利用 | 水使用量の削減 | 水使用原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比 △17.0% |
2011年3月期比 △17.5% |
|||
海外 | 2015年3月期比 △21.7% |
2015年3月期比 △22.3% |
||||||
廃棄物発生量の削減と高リサイクル率の維持 | リサイクル率の向上 | 国内 | 97.2%以上 | 98.1% | ||||
海外 | 97.2%以上 | 96.1% | ||||||
廃棄物発生原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比 +3.7% |
2011年3月期比 △4.8% |
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紙・発泡スチロール使用量の削減 | 紙購入原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比
+21.3% |
2011年3月期比
+6.1% |
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発泡スチロールの使用量削減 | 国内 | 2000年3月期比 △99%維持 |
2000年3月期比 △99% |
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環境負荷物質の管理徹底 | PRTR法対象物質の取扱量管理および削減 | PRTR法対象物質の取扱原単位 | 国内 | 2020年3月期比 △1% |
2020年3月期比 +2.7% |
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フタル酸エステル混入防止及び旧在庫(#Z)品の厳格管理 | 国内 | 各事業場で厳格管理 | 各事業場で実施中 | |||||
生物多様性保全への取り組み | 「企業の森」などの生物多様性保全活動の推進 | 国内 | 各事業場の参加 | 各事業場で実施中 | ||||
海外 | 各事業場の参加 | 各事業場で実施中 | ||||||
環境マネジメントシステムの継続的改善 | ISO14001(2015年度版)への移行 | 2021年3月期 7事業場 更新完了 |
*電力量のCO2排出係数を「固定係数0.381kg-CO2/kWh」にて算出
2022年3月期の全社環境目標
環境基本方針 | 環境目標 | |||
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自社技術による地球温暖化防止への貢献 | 省エネ・創エネに寄与する新技術・新商品の開発/環境貢献商品の算出対象の拡大 | |||
法令などの遵守 | 毒劇物の厳重管理の継続 | |||
事業活動における環境負荷低減 | カーボンニュートラルに向けた検討 (CO2排出削減の推進) |
CO2排出量の削減 | 国内 | 26.2万トン/年*以下 |
海外 | 36.9万トン/年以下 | |||
CO2排出原単位の低減 | 国内 | 1998年3月期比 △23.9%* |
||
海外 | 2007年3月期比 +3.9% |
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グリーン調達基準書改訂版の周知および遵守徹底 | 国内 | 各事業場で実施 | ||
持続可能な資源の利用 | 水使用量の削減 | 水使用原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比 △24.7% |
海外 | 2015年3月期比 △19.5% |
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廃棄物発生量の削減と高リサイクル率の維持 | リサイクル率の向上 | 国内 | 98.6%以上 | |
海外 | 97.5%以上 | |||
廃棄物発生原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比 △5.8% |
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紙・発泡スチロール使用量の削減 | 紙購入原単位の低減 | 国内 | 2011年3月期比 +3.6% |
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発泡スチロールの使用量削減 | 国内 | 全廃 | ||
環境負荷物質の管理徹底 | PRTR法対象物質の取扱量管理および削減 | PRTR法対象物質の取扱原単位 | 国内 | 2021年3月期比 △1% |
生物多様性保全への取り組み | 「企業の森」などの生物多様性保全活動の推進 | 参加事業場の増加 |
*電力量のCO2排出係数を「固定係数0.381kg-CO2/kWh」にて算出
生物多様性の保全
当社グループは、地域住民やNPOと連携し、企業の森活動による植林、各事業場の周辺地域の絶滅危惧種保護および自然公園の整備などの生物多様性保全の活動を実施しています。2021年3月期は、コロナ禍において、感染対策のため活動が制限されましたが、活動内容の在り方を検討し、活動参加延べ人数は1,742人/年で昨年度(1,428人/年)を上回りました。引き続き積極的に活動に取り組んでいきます。
■生物多様性の保全の取り組み(2021年3月期)
活動内容 | 取組地域(参加事業所数) | 参加者(人) |
---|---|---|
地域固有種の植樹 | 日本(1)、アメリカ(3)、メキシコ(1)、ブラジル(1)、インド(1) | 201 |
企業の森活動での森林管理 | 日本(4)、カナダ(1)、タイ(1) | 227 |
絶滅危惧種の保護 | 日本(2)、メキシコ(1) | 6 |
野鳥の保護 | ドイツ(1) | 2 |
水辺の清掃 | 日本(2) | 30 |
自然公園の整備など | 日本(11)、アメリカ(1)、メキシコ(1)、インド(1)、中国(1) | 1,276 |
合計 | 1,742 |
絶滅危惧種ミヤマシジミ(蝶)の保護活動
長野製作所は長野県と『生物多様性パートナーシップ協定』を締結し、絶滅危惧種IB種に指定されているミヤマシジミ(蝶)の保護活動を実施しています。ミヤマシジミは、成体で2~3cmほどになる小さな蝶で、幼虫はコマツナギを食草としています。長野製作所は場内にコマツナギを植栽し、2019年に初めてミヤマシジミの産卵試験に成功しました。2021年3月期は、繁殖範囲の更なる拡大を目的に、植栽個所の拡充に取り組んでいます。
ミヤマシジミ♂成虫
新しく拡充されたコマツナギの植栽個所
ISO14001認定証
環境マネジメントシステム(ISO14001)は、操業後3年以内の認証取得を原則としており、グローバルですべての既存事業場(操業3年超)において認証を取得しております。新規事業場については、上記原則に従い順次認証取得を進めてまいります。日本においては、マルチサイト方式で認証を取得しています。2021年3月期までの3年間でマルチサイト対象事業場すべての現地審査を完了し、最新の2015年度版への更新審査を完了いたしました。 海外においては、各事業場が認証を取得しており、NTN DRIVESHAFT ANDERSON, INC.(アメリカ)が、2022年3月期内に新たに認証を取得する予定です。