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NTNの無くてはならない技術

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  • 自然エネルギー
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  • ライフサイエンス関連

ロボット

ものづくりの現場の省人化・効率化に貢献

FA(生産工程の自動化)やIoT(モノのインターネット)が普及しているものづくりの現場では、協働ロボットの需要が高まっています。NTNは、高速で位置決めを行う手首関節モジュール「i-WRISTⓇ」の量産を開始しました。「i-WRISTⓇ」は、NTNが世界シェアトップクラスを誇る「ドライブシャフト」の技術から生まれました。可動範囲は最大折れ角90°、旋回角360°であり、人が行っていた複雑形状や半球面体上の外観検査作業を「i-WRISTⓇ」で置き換えることが可能となりました。細かな位置(角度)変更を人間の手首と同じような動きで高速に行うことができます。例えば、ワークの形状や画像処理システムの処理速度にもよりますが、60か所の外観検査をわずか8秒で行うことが可能です。また、先端部にエンドエフェクタを取り付けたり、他ロボットを組み合わせたりすることができるため、洗浄装置やグリース塗装といった様々な装置に早変わりします。さらに、工場内の限られた空間に設置しやすいコンパクト設計です。ワークを回転させる機構と組み合わせ、人が行う作業スペース内に設置することができます。ものづくり現場の省人化と効率化に寄与する商品の開発を通じて、社会に貢献していきます。

手首関節モジュール「i-WRIST®」

自然エネルギー

持続可能な低炭素社会の実現に向けて

地球環境にやさしい持続可能な低炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの活用が世界的課題となっています。NTNは、独自技術を活かし、これらの課題解決にも貢献する小型で高効率な「NTNグリーンパワーステーション」を開発しました。独立電源のため電設工事が不要であり、山間部や海岸部でも短工期で設置が可能なうえ、電気代もかかりません。昼間は太陽光と風力、夜間は風力で発電・蓄電した自然エネルギーを使いLEDが点灯します。先端をある比率で内側に折り曲げた静粛性の高い独自の翼は、風を逃さず大きなエネルギーを生み出します。弱風でも回転するため安定した発電が可能であり、満充電時には約5日分の照明用電力を蓄電できます。また、強風時には自動的にブレーキが作動し、装置には耐腐食性のメッキを施すなど高い安全性をも確保しています。近年、自然災害が深刻化し、停電や通信遮断により被災状況の把握や救援活動が困難になる事態が発生していますが、防犯カメラを設置できる「NTNグリーンパワーステーション」は、平常時にはこどもの安全を見守り、災害時には人々の命を守る灯りとして、地域社会の安全・安心に貢献しています。

NTNグリーンパワーステーション

水素関連

次世代エネルギーとして水素が注目され、多々の周辺装置が検討、開発されています。 当社は、燃料電池自動車(FCV)はもちろんのこと、水素圧縮ポンプなどのインフラ設備に 用いられる商品の適用開発を進めています。水素関連装置に使用される機械部品は、水素暴露 や高圧など特殊環境下で使用されることが多く、より高信頼性、高耐久性が求められます。

軸受の軌道輪表面に硬質で微細な金属化合物を多数分散させた新規鋼材の採用と、新たに 開発した特殊熱処理技術により、水素に起因する軸受の早期破損に対して、当社標準軸受と比較して、3倍以上の長寿命化を実現した耐水素脆性軸受を開発しました。

さらにこの技術は、水素の社会実装に必要な各種インフラ設備への適用を目指していき ます。

耐水素脆性スラスト軸受 耐水素脆性ラジアル軸受

ライフサイエンス関連

液晶パネルやカラーフィルタの微細欠損部を修復するリペア装置の技術を応用して、高粘度液体を積層塗布できる微細塗布装置の適用開発を進めています。そのひとつとして、ヒトiPS由来細胞をプレート上に3次元塗布した創薬支援細胞チップを開発しています。

マウスなどを用いた動物実験の代替になる可能性があり、次世代の創薬開発の高効率化が期待されています。

微細塗布装置