当社が技術サポートを提供する車いす陸上競技選手が世界選手権に出場
2025年9月22日
- 目に見えないところから国際大会におけるパフォーマンスを支える
NTN株式会社(以下、NTN)が技術サポートを提供している車いす陸上競技の伊藤智也選手(バイエル薬品株式会社所属)と上与那原寛和選手(SMBC日興証券株式会社所属)が、9月27日から10月5日にインド・ニューデリーにて開催される「ニューデリー2025世界パラ陸上競技選手権大会」に出場します。NTNは、競技用車いす専用のベアリング(軸受)およびチューニングなどの技術サポートの提供を通じて、国際大会における両選手のパフォーマンスを支えてまいります。
当社は2021年より両選手に「レーサー」と呼ばれる競技用車いすのホイール用軸受を提供しています。軸受は、普段は目に見えない場所に使われている部品ですが、社会のあらゆる機器の回転を支えています。軸受はただ回転するだけではなく、高速回転性能や荷重性能、電流対策など、使われる機器の特性に応じた多様な要求に対応する必要があり、NTNは創業から100年以上にわたって培ってきた技術力でそれらの要求に応えてきました。
軸受は競技用車いすの走行性能を高める重要な要素ですが、選手の走行時の姿勢やレース戦略などによって荷重のかかり方が変化するほか、予測が難しい天候への対応、さらには選手自身の感覚などさまざまな要素が影響します。そのため、軸受の技術検討において通常の機器と異なる点が多々あり、競技用車いすのホイール用軸受の開発は当社にとっても大きな挑戦となりました。
両選手に提供している軸受は、これらのさまざまな要素を考慮しながら、度重なる調整を経て作られた特別仕様のものです。回転トルクを抑えるために、転動体を通常の鉄製から重量が軽いセラミック製のボールに変更し、トルクと耐久性のバランスを考えて、適切な粘度の潤滑油を選定しました。加えて、実際に選手に試走してもらいながら、トライ&エラーの形で軸受内部のすきまを最適化し、ホイールを漕ぐ感覚が選手の感覚や好みに合う状態を実現しています。これらの技術サポートを通じて、2021年からこれまでに開催された国際大会における両選手のパフォーマンスに貢献しました。
当社は自動車や各種産業機械など幅広い分野に軸受を開発・提供しており、各種機器の省エネルギー化を通じた環境負荷低減と乗り物の安心・安全・快適性の向上に貢献してまいりました。これら軸受に関する豊富なノウハウを活かし、今大会においても両選手を最大限サポートしてまいります。
競技用車いす向け軸受
伊藤智也選手
プロフィール
- 1963年生まれ、三重県鈴鹿市出身
- バイエル薬品株式会社所属
ニューデリー2025世界パラ陸上競技選手権大会 出場予定レース
- 100m、400m(T52クラス)
最近の主な大会成績
| 2008年 | 北京パラリンピック:400m/800m 金メダル |
|---|---|
| 2011年 | 世界選手権大会(ニュージーランド):100m 4位、200m 銅メダル、400m/800m 金メダル |
| 2012年 | ロンドンパラリンピック:100m 5位、200m/400m/800m 銀メダル |
| 2019年 | ドバイ2019世界パラ陸上競技選手権大会:400m 銀メダル、100m/1500m 銅メダル |
| 2024年 | パリパラリンピック:400m 銅メダル、100m 7位 |

上与那原寛和選手
プロフィール
- 1971年生まれ、沖縄県沖縄市出身
- SMBC日興証券株式会社所属
ニューデリー2025世界パラ陸上競技選手権大会 出場予定レース
- 400m、1500m(T52クラス)
最近の主な大会成績
| 2015年 | 陸上競技世界選手権大会(ドーハ):400m/1500m 銀メダル |
|---|---|
| 2016年 | 世界選手権大会(ニュージーランド):800m 銀メダル、1500m 金メダル |
| 2016年 | リオデジャネイロパラリンピック:400m 6位、1500m 4位 |
| 2017年 | 陸上競技世界選手権大会(ロンドン):400m/1500m 銅メダル |
| 2018年 | インドネシア2018アジアパラ競技大会(ジャカルタ):400m 5位、800m 2位 |
| 2021年 | 東京パラリンピック:400m/1500m 銅メダル |
| 2023年 | パリ2023世界パラ陸上競技選手権大会:男子400m 5位 |
| 2023年 | 杭州2022アジアパラ競技大会(中国):100m 4位、400m 2位 |
| 2024年 | 神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会:400m 5位、1500m 4位 |

