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2024年

2024年 年頭のご挨拶2024年1月4日広報ニュース

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

はじめに、1月1日に発生した能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

昨年は、世界各地の武力衝突により国際秩序が揺らぎ、各国の政治や経済が大きな影響を受けた一年でした。またエネルギーや原材料価格の高騰、労働力不足などは依然として続いており、企業を取り巻く環境は不透明感を増しています。

このような状況下で、当社は外部環境の変化にも対応できる強靭な企業体質の実現を目指し、事業構造の変革を進めています。

・自動車事業の再生

規模が大きく外部環境の影響を最も受ける自動車事業については、各種コストの上昇分を反映する価格の適正化と、不採算案件の見直しなどにより、利益の改善に注力しています。また、新しい調達先の採用や集中購買などによる調達改革、仕掛り在庫の削減を含めた全体最適を目指す生産改革などにより原価低減を進めることで、コスト競争力の強化にも取り組んでいます。商品については、高速回転や耐電食などEV特有のニーズに対応した高機能軸受商品の開発や提案を進めるほか、EV・HEVに最適な世界最高水準の伝達効率を誇る高効率固定式等速ジョイント「CFJ」の量産を拡大するなどEV・電動化にもしっかりと対応し、事業のさらなる成長を目指してまいります。

・ブランドバリューの向上

補修事業のさらなる拡大を目指し、お客さまが欲しい時に、欲しい商品をすぐにご提供できる「availability(入手可能性、有用性)」を意識した供給体制の構築を進めています。国内外の代理店ネットワークへ売れ筋商品を安定供給するため、汎用品在庫即納システム「FIRST」を拡張するとともに、ボールベアリングの生産再編による供給能力の拡大にも取り組んでいます。小型標準品は海外生産に切り替え、新たに設立した和歌山製作所も本格的に稼働を開始しました。補修市場向けにタイムリーな供給を目指します。さらに商品だけでなく、「NTNポータブル異常検知装置」を活用した軸受の診断レポートを提供するビジネスを開始しました。商品供給力に加え、お客さまのさまざまな課題を迅速に応えるソリューションを提案することにより、ブランドバリューの向上につなげていきます。

・ESG経営の強化

持続的な成長を目指し、ESG経営を実践しています。人材基盤の強化においては、「企業は人なり」の考え方のもと、「豊かな人づくり」に取り組んでいます。社長のほか各執行役によるタウンホールミーティングを各地で開催し、従業員との対話機会を増やすほか、エンゲージメントサーベイにより、従業員の満足度を向上させる施策につなげるなど、従業員とのコミュニケーションの深化に注力しています。また、脱炭素化の取り組みを加速させるべく、昨年4月に「カーボンニュートラル戦略推進部」を設立しました。当社のカーボンニュートラル達成に向けた戦略を立案、推進しています。

本年から、新たな中期経営計画がスタートします。これまで進めてきた「変革」の成果を糧に、より一層成長し、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。

最後になりましたが、皆さまのご健勝を祈念し、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。

NTN株式会社
取締役 代表執行役 執行役社長 CEO
鵜飼 英一

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