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2020年

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東海道新幹線 新型車両N700SにNTN高機能・高信頼性軸受が採用2020年11月4日広報ニュース

NTN株式会社(以下、NTN)の高機能・高信頼性軸受が、本年7月に営業運転が開始された東海道新幹線新型車両N700Sの車軸、駆動装置および主電動機に採用されました。

新型車両N700Sは、高速鉄道で世界初となるバッテリ自走システムを搭載し、床下機器の小型・軽量化により編成車両を柔軟に構成可能な「標準車両」を実現するなど最高の技術を結集しており、今までにない上質な乗り心地とさらなる快適な空間を実現した“最高の新幹線”車両です。

このたびN700Sに採用された軸受は、NTNが長年にわたる新幹線用軸受の開発と提供により培った設計・製造技術、および徹底した品質管理体制により製造され、N700Sが誇る安全性・安定性・快適性の実現に不可欠な重要部品として、その安全で快適な運行を支えています。

N700S新幹線(提供:東海旅客鉄道株式会社) N700S新幹線(提供:東海旅客鉄道株式会社)

採用商品

車軸軸受

700系以降の東海道新幹線車両に採用されてきた複列円すいころ軸受がN700Sにも採用されています。従来よりも更に耐久性を向上し、ライフサイクルコストの低減に貢献します。NTNは、N700Sの台車開発の初期段階から車軸軸受の開発に携わり、性能評価にも取り組んできました。NTNの特許技術も信頼性の向上に貢献しています。

駆動装置用軸受

主電動機から車軸へ伝達トルクを増大させる駆動装置には、低騒音化、軸受の信頼性向上を目的に新幹線車両用として初めてヤマバ歯車と円筒ころ軸受が採用されました。円筒ころ軸受を採用することで駆動装置のメンテナンス性の向上も図られています。NTNの円筒ころ軸受は、高速回転性能と走行時の振動・衝撃等に十分耐えうるよう専用設計を採用し、評価試験により性能と信頼性を確認したものです。

主電動機用軸受

主電動機には、電食防止のため、外輪にセラミック溶射絶縁被膜を形成した円筒ころ軸受と深溝玉軸受が採用されています。NTNのセラミック溶射被膜絶縁軸受は、新幹線に初めて絶縁軸受が採用された300系以降の歴代の新幹線用主電動機に採用されてきた実績のある信頼性の高い商品です。

主電動機用軸受

東海道新幹線とNTN商品

東海道新幹線は、世界トップレベルの静粛性、安全性、正確さを兼ね備えた高速鉄道です。NTNは、1964年の開業当初の0系以後、100系、300系、700系、N700系、N700A、N700Sといった歴代の新幹線車両すべてに高品質で信頼性の高い軸受を供給し、東海道新幹線が世界に誇る高い安全性、安定性を支えるとともに、高速化や快適性の向上に貢献してきました。

0系新幹線(提供:東海旅客鉄道株式会社)

0系新幹線(提供:東海旅客鉄道株式会社)

0系新幹線車軸軸受と軸箱カットモデル

0系新幹線車軸軸受と軸箱カットモデル

NTNにとって、鉄道車両軸受の開発・提供を通じて、環境に優しく、安全で快適な輸送サービスの発展に貢献できることは意義深く、当社にとって重要な事業のひとつと位置づけています。

NTNは、これからも高品質で、信頼性の高い商品の開発を通じて鉄道産業の発展と持続可能な「なめらかな社会」の実現に貢献してまいります。

お問い合わせ先

NTN株式会社
広報・IR部

TEL:06-6449-3579 FAX:06-6443-3226

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