自然エネルギー関連装置の事業化2015年3月16日
革命的な高効率翼技術を活用した自然エネルギー事業を展開
NTN株式会社(以下、NTN)は、株式会社グローバルエナジーおよび株式会社ベルシオン(以下、グローバルエナジー等)が保有する風力や水力などの自然エネルギーを効率的に活用することができる“翼”(ブレード)に関する特許・意匠を独占的に使用できる専用実施権*1契約を締結しました。
グローバルエナジー等が保有する革命的に高効率な“翼”技術と、NTNが長年にわたり培ってきた軸受などに関する技術を融合して、小形風力発電装置や小水力発電装置などの商品を開発し、成長市場の一つである自然エネルギー分野で新たな事業を創出してまいります。
一般的に、風力発電装置に広く採用されている翼は、回転時の抵抗を抑えるため、翼断面を薄く、比較的軽量設計することで効率を向上させています。一方、グローバルエナジー等が開発した『ベルシオン翼』は、これまでの発想・常識を覆した独自の厚みのある翼断面とウイングレッド*2を採用しています。これらの独自のアイデアにより、風を逃がさず大きな揚力を発生させることが可能となり、低風速時から回転開始するだけでなく、一定回転後は減速が少ない高効率*3な構造です。また回転中は、翼周辺の空気の乱れを抑制することで、風切り音もほとんど発生しません。
NTNは、これまでグローバルエナジー等のブランドで国内外に導入実績がある「垂直軸型ベルシオン式風車」に、NTNが保有する低トルク転がり軸受技術や、NTNのグループ会社である日本科学冶金(株)が保有する磁性材開発で培ってきた発電機技術を組み合わせ、発電効率をさらに飛躍させた商品の開発を行っております。また「垂直軸風車」だけでなく、「水平軸風車」や「小水力発電装置」についても開発・商品化を進めてまいります。
NTNは、今後の大きな成長が見込まれる自然エネルギー分野で地球環境にやさしい事業に参入することで、企業理念である「新しい技術の創造と新商品の開発を通じた国際社会への貢献」を実現するとともに、軸受、ドライブシャフトに続く新事業として育成してまいります。
なお、NTNは3月15日~17日に「夢メッセみやぎ」で開催される「第3回防災産業展 in 仙台」に、これらの自然エネルギー関連装置を出展いたします。
*1) | ライセンスを受けた者だけが独占的に実施できる権利。 |
*2) | 翼先端部に垂直方向へ付ける小翼。翼端渦流の発生を防止させる。 |
*3) | 垂直軸型ベルシオン式風車において、発電効率の指標であるパワー係数約0.35を達成。 |
対象商品
- 小形風力発電装置(垂直軸、水平軸)
- 小水力発電装置(水平軸)
お問い合わせ先
NTN株式会社
広報・IR部
各装置の主な特長
—革命的な技術で、高効率と静音運転の実現—
1. 垂直軸風車
- 翼面積の拡大
- 風向制御レス
- 風を逃さないウィングレット
2. 水平軸風車
- 翼面積を広げた逆テーパ翼
- 風を逃さないウィングレット
- 風向きの変化に素早く追従する方向舵とダウンウィンド形式
3. 小水力発電装置
- 風車を応用した独自の翼断面
- 翼面積を広げた逆テーパ翼
- 水を逃さないウィングレット
ご参考
グローバルエナジーについて
所在地 | 栃木県栃木市岩舟町静和23 |
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代表者 | 社長 鈴木 政彦 (すずき まさひこ) |
設立 | 2002年1月 |
資本金 | 1億1,000万円 |
事業内容 | 再生可能エネルギーを効率的に引き出すプロペラなど流体力学に関する研究開発 |