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2013年

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独自の駆動システムを搭載したコンバートEVを桑名市に貸与2013年10月28日広報ニュース

市の公用車をはじめ市民や自治会の利用、観光利用で走行データを収集

NTN株式会社(以下、NTN)は、世界最軽量級の減速機内蔵モータシステムである、「オンボード2モータ駆動システム」を搭載した改造電気自動車(コンバートEV*1)1台を、10月27日、三重県桑名市へ貸与し、実証事業を開始しました。

同日、桑名市民会館で開催された「くわな環境フェスタ」において貸与式が行われ、NTNから桑名市の伊藤市長へコンバートEVのキーを手渡しました。伊藤市長からは、「桑名市はエネルギー政策を踏まえた新たなまちづくりを目指しています。コンバートEV貸与がエネルギーについて考えるきっかけとなり、桑名が環境にやさしいスマート・エネルギー・シティとなることを願っています」と謝辞をいただきました。

今回貸与する車両は、世界最軽量級の減速機内蔵モータユニットを左右前輪の車両側(オンボード)に搭載したコンバートEVです。モータ駆動力を左右独立で制御することで、滑りやすい路面でも安定した駆動力を確保し、走行安全性にも優れています。また、回生ブレーキを効率よく使うことで燃費(電費)向上を図っています。実証事業では、実際の乗り心地や電費など各種データを収集し、今後の技術開発に活用してまいります。

この取り組みは、桑名市が推進する「桑名市スマート・エネルギー構想*2」に、同市に主要な活動拠点を置く地元企業として参画するものです。同構想では、「エネルギーの効果的な活用」を目標に、次世代自動車の導入と促進が主要施策として位置づけられ、NTNのコンバートEVの提供によって、次世代自動車の普及啓発に役立てていただきます。コンバートEVは、市の公用車として利用いただくほか、市のイベント活用、および市民・自治会の皆様に向けた地方自治体初*3の短期貸し出し、観光スポットにおける周遊利用など、今後1年5ヶ月にわたり利用いただきます。

NTNは、ベアリング(軸受)の研究・開発で培った技術や、ハブベアリングで世界No.1シェアの強みを活かして、次世代自動車に向けた各種システム商品の開発を進めています。2011年10月に静岡県でコンバートEVの公道走行による実証実験を開始して以来、開発とテストを重ねてきました。2013年8月に静岡県で超小型モビリティを想定したコミュータEV車両で軽自動車ナンバーを取得し、同10月には超小型モビリティの認証を受けたEV車両で三重県伊勢市の実証事業を開始しています。引き続き、最先端技術の開発加速と、EVや次世代自動車の早期普及に向けた活動を推進してまいります。


*1  コンバートEVは、内燃機関自動車のエンジンを電動モータに交換し、バッテリーを搭載して改造したEVのこと。
*2  「桑名市スマート・エネルギー構想」:桑名市ホームページ
http://www.city.kuwana.lg.jp/index.cfm/24,31759,282,625,html
*3  地方自治体としてコンバートEVを貸し出すのは初めて。

写真:NTN鈴木会長(右)より桑名市伊藤市長(左)
へキーを手渡し NTN鈴木会長(右)より桑名市伊藤市長(左)へキーを手渡し

写真:試乗される伊藤市長と鈴木会長試乗される伊藤市長と鈴木会長

【ご参考】

写真:桑名市へ貸与するコンバートEV 桑名市へ貸与するコンバートEV

写真:桑名市へ貸与するコンバートEV

オンボード2モータ駆動システムの特長
(1) 左右独立駆動システムによる走行安定性能の向上と既存の懸架部が流用できる車両改造の容易性を両立
(2) 回生ブレーキの効率的な使用により電費を向上
(3) インバータを含めた駆動システムと共にドライブシャフトおよびハブベアリングを加えて提供
(4) センサ情報に連動した車両安定制御システム
(5) 基本仕様 最高速度 110km/h
航続距離 100km
充電時間 4h(200V)

オンボード2モータ駆動システム(前輪1輪分)オンボード2モータ駆動システム
(前輪1輪分)


オンボード2モータ駆動システムの構成

オンボード2モータ駆動システムの構成

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NTN株式会社
広報・IR部

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