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2013年

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「企業体質の変革へ」2013年1月7日広報ニュース

NTN株式会社
代表取締役社長 髙木重義

新年明けましておめでとうございます。良い新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。

昨年を振り返ると、欧州金融危機や中国経済の成長鈍化、円高の長期化などにより、世界各地の景気が急速に減速しました。当社は、中期経営計画「躍進2013」の2年目として、事業拡大を目指しておりましたが、経営環境の悪化により売上、利益とも大幅に減少しており、第3四半期以降、「厳しい経営環境下でも利益を生み出す企業体質への変革」を目指し、「利益の向上」と「財務体質の強化」に集中した諸施策に着手しております。

今年の経営環境は、ますます厳しくなると覚悟しております。環境が大きく変化する時代においては、素早く決断し実行することが大切です。当面の利益を生み出すための「緊急対策」として、すでに人件費や固定費の大幅削減や、既存設備の有効活用による設備投資の絞り込みを行っております。さらに棚卸資産を削減することで、資金を生み出すと同時に、リードタイム短縮やコスト削減にもつなげてまいります。

また、お客様の海外生産シフトが加速するとともに、円高が長期化する見込みであることから、グローバル生産体制の再編成を中心とした「構造改革」に取り組みます。日本で生産し、海外へ輸出してきた製品や半製品は、生産設備とともに現地工場へ移管するとともに、海外生産品を日本へ輸入し、円高を「追い風」としたいと思います。日本の工場は、世界の「マザー工場」として、「もの造り」の高度化や現地工場の指導などを強化します。また今後も「現地・現物・現人」を進める上で、現人、すなわち人材が一番大切ですので、世界各地の若い人たちが働きやすい環境作りを加速してまいります。

次なる成長への「経営資源の集中」も重要なテーマです。販売拡大については、収益性の高い産業機械と補修・市販向けと、市場の成長が期待できるアジア地域に集中してまいります。自動車向け商品は、コスト競争力を高めるために、材料から「もの造り」までの根本的な見直しを急ぎます。原材料や部品の調達では、海外鋼材の活用を加速するだけでなく、前工程の「自前主義」から「外部調達」へ大きく舵を切ってまいります。また、研究開発においては、視野を周辺部品にまで広げ、EV向けシステム商品や、付加価値の高い「モジュール商品」の開発と量産化に注力します。

2013年の干支は、「巳(み)」、へび年です。「巳(み)」の字は、頭と体ができかけた胎児を描いたもので、植物では、種子ができ始める時期であります。つまり今年は、これまでの仕事の仕方を見直し、次なる成長に向けて新たな取り組みを始める年なのです。時代の変化をチャンスとしてとらえ、機敏に対応しスピードと自信を持って実行し、着実に成果につなげてまいりたいと思います。

最後になりましたが、皆さんとご家族の健康を祈念して、私の年頭の挨拶といたします。

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