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平成14年度「資源循環技術・システム表彰」奨励賞を受賞

NTN株式会社は、経済産業省が行っている「資源循環技術・システム表彰」の "奨励賞"を、「研削スラッジの固形化処理技術の開発とブリケットのリサイクルシステムの構築」で受賞しました。

「資源循環技術・システム表彰」は本年で28年目の実施ですが、奨励賞は"新規性が高く、新たなビジネス創出の観点から、表彰により、その事業・取組みの推進を一層促進することに寄与すると考えられるもの"を対象として本年度から新設され、表彰が始まったものです。当社は地球環境への取り組みを最重要課題として取り組んでおり、廃棄物の発生抑制、再使用、再利用に寄与する優れた技術の奨励、普及を目的とした同賞を受賞したことは、大変名誉なことです。

当社は、ベアリングの製造工程から発生する研削スラッジの固形化処理技術の開発とリサイクルシステムの構築をすることで、従来は産業廃棄物として埋められていた研削スラッジを完全リサイクル化して環境負荷軽減と原価低減を同時に実現しました。また、研削スラッジの固形化処理技術の開発過程で獲得したノウハウを基に(株)ノリタケカンパニーリミテッド、(株)ニコテックと共同で独自の研削スラッジ固形化装置を開発するとともに、昨年5月に子会社のユニトップ(株)を設立し、同社を通じて研削スラッジ固形化装置の製造・販売とブリケットのリサイクルルートの紹介業務を行っております。

本システムは、研削スラッジを圧縮成型過程で固液分離し、金属分は製鋼材料に利用する一方、研削液はろ過して研削工程で再使用するものです。研削スラッジは綿状の細かい鉄くずに多量の粘性の高い研削液を含んだ物で多種多様であり、その特性を無視して無理に圧力を加えて脱液しようとすると、加圧の初期段階で金属くずと研削液がヘドロ状に混合して噴出してしまい固形化が難しい物です。今回開発した装置は駆動源にACサーボモーターを採用して多種多様な研削スラッジの特性に合せて容易に最適な固形化条件を設定することを可能にしました。これにより安定した固形化処理を実現し、ゼロエミッションの達成に向けて大きく前進しました。

【研削スラッジ固形化装置】

  1. 優れた性能
    (1) 小型タイプ:従来比1/3の小型化を実現
            (超小型タイプは小型タイプに比べ70%の設置面積)
    (2) 固形化に硬化材などの添加物が不要
    (3) 固形化の難しい油性研削スラッジのブリケット化を実現(水溶性も共用可)
  2. 装置導入のメリット
    (1)油性研削液の再使用によるコスト削減
    ・研削液の回収率90%以上
    ・コスト削減額:10万円/トン(当社推定)
    (2)産業廃棄物の排出量の削減
    ・体積で最大80%、重量で最大45%の削減
    (3)産業廃棄物処理費用の削減
    ・重量および体積の削減効果による廃棄物運送・埋め立て費用の削減

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