HOME > 商品・技術情報 > 新商品ニュース:2012年 > 「自己発電型潤滑油供給ユニット」を開発

2012年

印刷する

新技術
「自己発電型潤滑油供給ユニット」を開発
2012年10月22日新商品ニュース

業界初!軸受の回転により自己発電する電力で潤滑油を供給

写真:自己発電型潤滑油供給ユニット

NTN株式会社(以下、NTN)は、外部から電力や潤滑油の供給を行なうことなく、軸受内部に長期間潤滑油の安定供給が可能な「自己発電型潤滑油供給ユニット」を開発しました。

工作機械の主軸には、潤滑油搬送のエア音やオイルミストが発生しないグリース潤滑が、環境負荷低減の観点から多く使用されています。しかし、グリース潤滑は、初期封入グリースが消費されると寿命にいたるため、長寿命化が課題でした。

NTNでは、グリース封入軸受の長寿命化を目的に、軸受内部へグリースの基油を微量ずつ供給する「MQGS新グリース潤滑システム」を2006年に開発しました。今回、MQGSのコンセプトを更に発展させ、電子応用技術により信頼性を高めた業界初の「自己発電型潤滑油供給ユニット」を開発しました。

「自己発電型潤滑油供給ユニット」は、軸受に隣接する外輪間座内に発電装置、蓄電装置、制御装置、潤滑油タンク、油吐出用ポンプを内蔵しています。回転時に発生する軸受の内外輪温度差によって発電し、ポンプを駆動して軸受内部に潤滑油を微量供給します。供給する油量や供給の間隔は、プログラムで制御するため、長期間安定した給油が可能です。本ユニットは配管や配線を必要としないので、従来の軸受と同様に工作機械のスピンドルに組込むことができます。

「自己発電型潤滑油供給ユニット」は、11月1日~6日に東京ビッグサイトで開催される「第26回日本国際工作機械見本市(JIMTOF)」に参考出展するとともに、工作機械主軸用軸受として商品化を進めるだけでなく、一般産業機械向けにも広く展開し、省エネルギーと環境負荷低減技術を提案してまいります。

MQGS: Minimum Quantity base oil Grease Supply lubrication

特長

  1. 自己発電型電源や潤滑油タンクを内蔵し、外部からの潤滑油や電力の供給が不要
  2. 軸受や間座の組込みは、従来と同等
  3. 潤滑油の供給量や供給間隔をプログラム制御することにより、長期間安定した微量供給が可能

お問い合わせ先

商品化戦略部

お問い合わせフォーム

商品写真

自己発電型潤滑油供給ユニット(内輪側間座を外した状態)

商品写真:自己発電型潤滑油供給ユニット (内輪側間座を外した状態)

左記ユニット例の寸法
軸受寸法 φ100×φ150×24
軸受寸法 ユニット寸法 φ114×φ150×25

構造

図:構造

印刷する