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2012年

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新商品
「薄膜系太陽電池用レーザスクライバ※1」を開発
2012年3月1日新商品ニュース

高速・高精度レーザ加工により、タクトタイム※2 短縮に貢献!

写真:「薄膜系太陽電池用レーザスクライバ」

NTN株式会社(以下、NTN)は、高速・高精度テーブル技術と液晶リペア装置で培った光学・レーザ加工技術を融合した「薄膜系太陽電池用レーザスクライバ」を開発しました。

変換効率の向上や低コスト化が期待される薄膜系太陽電池のパネル製造工程において、安定性に優れた高速・高精度なスクライブ動作が可能で、タクトタイム短縮に貢献します。

今回開発した「薄膜系太陽電池用レーザスクライバ」は、薄膜系太陽電池の大型パネル基板に対応し、パネル基板を搭載するためのステージ部を約50%軽量化しました。また、軌道架台部分の高剛性化を図り、高速動作時の振動を抑制します。これらにより最大速度3,000 mm/s、加速度2.0 Gの高速性能と、真直度±10 μm以下の高精度を実現しました。

また、3波長の選択が可能なレーザを搭載し、薄膜材料の種類やスクライブ工程毎の様々な加工条件に適合します。レーザビームの複数本化には「複数レーザ方式」と「レーザ光分岐方式」の2方式の対応に加え、お客様指定の各種レーザや専用光学系装置の搭載など、カスタマイズ設計も可能です。さらに、操作画面にはタッチパネルを採用し、作業者が簡単な操作で条件設定や加工状況の確認をすることができます。

NTNは、主力商品のベアリングや精密機器商品で培った技術力を最大限に活用し、今後も需要の高まる風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー分野で、新商品を提案してまいります。

※1 レーザスクライバ:太陽電池パネル製造工程で、レーザによって電極等の溝加工を行う装置

※2 タクトタイム:製造における、生産工程の均等なタイミングを図るための工程作業時間

特長

  1. 薄膜系太陽電池の大型基板に対応:スクライブ範囲1,400 × 1,100 mm
  2. テーブルユニットの軽量・高剛性化により、高速・高精度なスクライブ加工
    • 軽量:約50%低減(当社従来大型ステージ品比)
    • 高剛性:装置軌道架台の特殊構造
    • 速度:3,000 mm/s (ワーク搭載軸、最大)
    • 加速度:2.0 G
    • 真直度:±10 μm (マイクロメートル)
  3. 薄膜系太陽電池材料・スクライブ工程やご要望に応じたカスタマイズ設計
    • 多波長レーザの採用:1064nm、532nm、355nmの3波長から選択可能
    • マルチヘッド対応:複数レーザ方式とレーザ光分岐方式に対応可能

    (大型テーブル単体、リフタユニットやアライメント機構等の組み込み、各種レーザや指定光学系装置を用いたセットアップ等、ユニット販売からシステム販売まで個別要求に対応可能です。)

  4. 簡単操作:タッチパネルによる条件設定、動作指令

お問い合わせ先

精機商品事業部 セールスエンジニアリング部
(東京)、052-261-1241(名古屋)、06-6449-6716(大阪)

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商品写真

商品写真:薄膜系太陽電池用レーザスクライバの機構部

薄膜系太陽電池用レーザスクライバの機構部
(寸法:全長4,500 × 幅1,700 × 高さ1,750 mm)

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