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2011年

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新商品
高速性と静粛性を兼ね備えた『楕円振動フィーダ』2タイプを開発
2011年11月4日新商品ニュース

小型化による互換性能(ボウル型)と、業界初の楕円振動機構を搭載(直進型)

NTN株式会社(以下、NTN)は、楕円振動機構を採用し、高速性と静粛性を向上させた『楕円振動フィーダ』を開発しました。部品を自動的に整列供給するタイプでは、小型設計で従来型と取り付けサイズに互換性を持たせた「ボウル型楕円振動フィーダ」を、整列された部品を直線的に搬送するタイプでは、業界初※1となる「直進型楕円振動フィーダ」の2タイプを開発しました。

一般的なパーツフィーダは、一方向の往復振動を与えることで部品を搬送、整列供給させますが、搬送速度の向上および搬送面と部品の接触時に発生する音など静粛性が課題でした。また、水平と垂直の二方向の往復運動で振動を発生させる楕円振動型は、搬送の高速性と滑らかな供給による静粛性が特長ですが、楕円振動の生成には複雑化する内部構造と装置の大型化が課題でした。

今回開発した「楕円振動フィーダ」は、水平と垂直それぞれの方向の振動の大きさと位相を調整することで最適な楕円振動を発生させ、高速性と静粛性の向上を実現しました。また内部構造は、振動を発生させる電磁石と板バネの配置を工夫し、センサ等の付属部品を削減したことで振動本体の小型化を実現し、一方向振動の従来型と取り付けサイズの互換性を持たせることで、新規導入だけでなく従来型からの置き換えも容易にしました。

NTNは、本開発品を11月9日~12日に東京ビッグサイトで開催される「2011部品供給装置展」に参考出展し、今後、様々な顧客に向けた市場展開をしてまいります。

※1 楕円振動機構に電磁石と板バネを用いた直進型タイプにおいて。

特長

  1. 高速搬送により供給能力向上
    • ボウルタイプ:12m/分(従来品比150%)
    • 直進タイプ:10m/分(従来品比160%)
  2. 整列供給の低騒音化を実現
    楕円振動による滑らかな動きで静粛性を向上(従来品比:10%低減)
  3. 従来型フィーダと取り付けサイズの互換性あり(ボウル型)

お問い合わせ先

NTN株式会社 精機商品事業部 セールスエンジニアリング部
(東京)、052-261-1241(名古屋)、06-6449-6716(大阪)

お問い合わせフォーム

製品写真

製品写真

従来型との振動の比較

従来型

従来型

水平方向の電磁石による吸引力と傾斜させて取り付けた板ばねの反力との組み合わせにより斜めの振動を発生させ、ワークを投げ上げる。(単純な往復振動)

開発品(楕円振動型)

開発品(楕円振動型)

水平方向と垂直方向に配置した板ばねと電磁石を同時に振動させることにより、楕円振動を発生させる。各方向の振幅の大きさと位相を調整することにより、楕円振動の角度を自由に設定でき、ワークの特性に合わせた搬送が可能。

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