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従業員座談会

写真:2035年のNTNをつくる“人” 従業員座談会

若手管理職が語り合う
当社の文化、自己の成長、そして2035年のあるべき姿

当社グループは「企業は人なり」の考えのもと、持続的成長に欠かせない人材の育成に努めています。今回は、若手管理職から見た当社の強みや課題、自分自身の成長と働きがい、未来へのビジョンを語り合いました。

日々の業務を通じて実感する当社の強みや文化とは?
社内外に浸透する「なめらかな社会」の理念

M.I.:

研究開発分野に携わってきた経験から感じる当社の強みは、「挑戦の心」が根付いているところです。熱意あふれる技術者が多く、新たな価値創造に向けて主体的に取り組んでいます。特に若手の段階から課題設定や技術選定を任される風土があり、私自身も入社3年目から開発テーマを主導してきました。その成果は後進たちに引き継がれ、今も活用されています。挑戦を厭わず、技術者一人ひとりの自発性が尊重される環境は、研究開発に携わる者にとって恵まれていると感じます。

D.C.:

設計や調達部門の立場からみると、「品質第一主義」が全社共通の価値観として浸透していると感じます。設計には「品質の大部分は設計で決まる」という責任感があり、調達ではコストや納期以上に最終品質への影響を重視して意思決定を行っています。部門を超えても品質への考え方がぶれないので、連携が自然に機能しています。その積み重ねが、自動車・鉄道・航空宇宙といった妥協の許されない分野で当社商品が選ばれ続ける理由ではないでしょうか。

K.T.:

当社は、グローバル企業として、国内外の関係会社へのITガバナンスが徹底されています。単にICT戦略を立案するだけでなく、担当役員や部門長自らが各拠点を訪問し、重要施策を丁寧に説明しています。超巨大企業ではない分、ガバナンスが行き届きやすく、本社の方針が現場まで浸透しやすい社風があります。私は6年間アメリカに赴任していましたが、本社と同じ方向性で行動できる文化を実感しました。

写真:K.T.

A.T.:

トップダウンで方針を決める競合他社もある中、当社には、お客さまの声を肌で感じる現場の意見を大切にするボトムアップの風土が根付いています。これまでのキャリアで経験した営業やマーケティングの立場からも、それを強く実感します。この姿勢は、創業者精神である「共存共栄精神」にも通じていると思いますね。

D.C.:

創業者精神といえば、現状に満足せず常に次を切り拓く「開拓者精神」もありますね。このやり方が最善かを常に問い続ける姿勢は、今後も受け継いでいきたい当社の価値観だと思います。

M.I.:

当社らしさは「挑戦・協働・約束」というNTNスピリットにも表れています。変化し続ける企業であるために、挑戦と協働を両輪に、互いに支え合いながら前進していきたいです。当社は風通しが良く、困ったときには周囲に助けを求めやすい雰囲気がありますし、社会や地域、人に対して誠実であろうとする土壌がありますよね。

K.T.:

確かに、社内には課題や新しいアイデアを率直に発言できるオープンな雰囲気があります。上司や同僚とも気軽に話せますし、役員も現場に足を運び、気さくに声をかけてくれます。本社フリーアドレスで席を固定していないので、いろいろな人と話ができる環境もいいですね。この風土が人や部門間の摩擦を減らし、当社が目指す「なめらかな社会」の実現につながっているのだと思います。

A.T.:

以前、「なめらかな社会」をグローバルで考えたとき、「なめらか」をその国の言葉にどう訳すか悩んだことがあります。多様な意味を含む言葉なので、あえて日本語で「なめらか」と表現し、その言葉から当社商品を想起してもらう考え方がいいのではと感じました。そのほうが社内外への浸透も進みやすいと思います。

M.I.:

軸受という商品自体が摩擦を減らす技術ですから、その技術をお客さまに価値として届けることこそ、「なめらか」を形にすることでもありますね。

D.C.:

業務プロセスや意思決定、情報の流れを滞りなくスムーズにすることも「なめらか」のひとつですよね。構造改革やシステム革新も含め、すべてが「なめらかな社会」の実現に向けた取り組みだと理解しています。

写真:D.C.

現場目線で見るNTNの進化と課題
職場環境を活用した自分自身の挑戦やスキルアップを語る

K.T.:

ここ数年の変化として、経営層が会社の方針を明確に打ち出していると感じます。アフターマーケットの売上比率40%、利益率の悪い商品からの撤退など、会社としての方向性が明確で具体的です。だからこそ、こうした経営方針をスピード感を持って現場の行動や成果につなげていくことが大切だと思います。

A.T.:

品質基準の緩和も変化のひとつに挙げられます。ここ数年、当社では品質基準を一部見直し、以前よりも柔軟に運用する動きが出てきました。これまでの厳しい基準のままでは新しい挑戦が難しく、その間に中国メーカーや競合他社が力を伸ばしてきた背景もあります。そうした状況を受けて、「まずはやってみよう」という経営判断が下りやすくなり、挑戦を後押しする環境が整いつつあります。一方で、こうした新しい取り組みを事業として成立させ、安定した収益につなげていく点には課題があるのではないかと感じます。何事もあきらめず粘り強く続けると同時に、収益化が難しい場合、どの段階で見切りをつけるかという判断も必要になってきます。

M.I.:

技術開発の面では部門横断チームが組成され、開発の初期段階から市場や量産を見据えた議論ができるようになりました。そのため市場ニーズの可視化が進み、開発テーマにも反映しやすくなっています。関係者が早い段階から共通の視点を持ち、必要な技術について議論できるようになったことは、当社にとって大きな前進だと感じます。

K.T.:

こういった変化の背景には、人事部門が導入した次世代経営人材育成プログラム(NTN Next LeaderProgram)の存在もあるのではないでしょうか。M.I.さんやD.C.さんも受講されましたが、実際の事例を通じて経営の意思決定に触れる機会が増え、高い視座で物事を見られるようになりました。

D.C.:

このプログラムで2年間にわたり他部署のメンバーと交流する中で、社内の人脈を広げることができたのも有意義な経験でした。自分にとって当たり前だと思っていたことが、他の人には異なる認識でとらえられていると気づき、会議などでも同じ前提をもって臨むことができるようになりました。

A.T.:

私は、社内の奨学制度を活用して、業務と両立しながら大学院で学びMBAを取得しました。他企業の参加者と交流し、ケーススタディに取り組む中で社外のネットワークが広がりました。この経験で特に有意義だったのは他社の事例を体系的に学べたことです。どの企業にも共通する課題があると知り、それに対して各社がどのように対応しているのかを学ぶ視点を30代前半で身につけられたのは、大きな財産になっています。

M.I.:

ここ数年の変化として、情報化の進展もありますね。研究所ではこれまでは個々に持っていた情報がひとつのサーバーで管理され、情報の共有化や仕事の役割分担がわかりやすくなっています。ICT戦略部が導入したMicrosoft Teamsによるチャットやオンライン会議も必要不可欠なインフラです。

写真:M.I.

K.T.:

当社はデジタル人材育成にも力を入れています。研修もビギナー、ミドル、シニアと階層別に分かれており、受講者のITリテラシーのレベルに合わせた内容になっています。一方で、今後さらに変革していくべき課題として、業務とデータのデジタル化があります。AI活用を本格的に進めるには、単にツールを導入するだけでなく、人が行っている業務やそこで扱われているデータをAIが読み取り、活用できる形に整理・集約することが不可欠です。基幹システムの刷新により業務データが蓄積されるようになりましたが、今後は各部門で保管されている各種報告書や業務手順書なども、AIが読み取れる形式へと整備していく必要があります。

D.C.:

私が感じている変化のひとつはダイバーシティの進展です。入社当時、100人以上いた新卒従業員の中で外国籍従業員は私一人でしたが、今は毎年複数名が採用されています。日々の業務でも海外拠点との連携が当たり前になり、社内に多様な文化が共存していることを実感しています。
また、働き方の面でも、仕事と家庭の両立がしやすい環境が整ってきましたよね。在宅勤務や時間単位の休暇、男性従業員の育児休業取得などが広がり、多様な人材がそれぞれのライフイベントに応じてキャリアを築けるようになっています。私自身も子育てをしながら時間休暇や在宅勤務を活用し、通勤時間の短縮によって生まれた余裕を思考や読書の時間に充てられるようになりました。

2035年の当社の未来像
その姿に向けて自分自身が果たすべき役割とは?

M.I.:

2035年には、試作に頼らない設計や開発DXが当たり前となり、シミュレーション中心の設計が主流になっているべきだと考えています。開発リードタイムの短縮は重要な課題であり、これまで培ってきた実験・解析の現場力を活かすことが鍵になります。理想はリードタイムや試験回数などの指標を明確にし、継続的な改善につなげることです。同時に、必要な技術や人材、環境も数値で把握できるといいですね。一方、逆説的になりますが、信頼性の高いシミュレーションには実験による検証が不可欠です。試験結果との比較を体系的に行い、結果を可視化できる環境整備も重要になります。CAEを専門とする立場として、DXに強い人材の力を活かし、これらの取り組みを推進していきたいと考えています。

D.C.:

2035年のNTNは、高品質な商品を提供するだけでなく、「“信頼”で最初に想起される存在」になっているべきだと考えます。品質第一の考え方を軸に、データやAIを活用し、人が本来力を発揮すべき判断や企画に集中する、変化に強い会社であることが理想です。また、グローバル物流にも関わりながら、これまで以上にバリューチェーン全体を見渡し、無駄を見つけて改善していきたいと考えています。そのためには会社の変革だけでなく、自分自身も変わり続けなければなりません。自らの成長を通じて、次世代の育成にも貢献していきたいですね。

K.T.:

10年後にはデジタルネイティブ世代が中心となり、今以上にICTツールの活用が進み、AIの使い方も大きく変化していると考えられます。そうした中で、ICT分野ではグローバルでのシステム基盤の整備を進めるとともに、システムを活用した業務改善による固定費削減に貢献していきたいと考えています。現状では、グローバルで収集したい情報について、各拠点で、「どの情報がどこにあり、どのような状態か」を十分に把握しきれていない部分があります。今後は、世界中の基幹システムの連携を強め、各拠点のデータを集約し、AIで分析できる環境を整えていくことが重要です。その上で、最終的な目標として、無駄のない最適なサプライチェーンの実現に取り組んでいきたいですね。

A.T.:

当社の軸受事業は主要事業のひとつではありますが、グローバルでまだまだ開拓の余地が多い事業です。今後10年で、より多くのお客さまに当社商品を使っていただける体制を整えるべく、さまざまな施策を考えて実行しており、さらに取り組みを加速させていきたいです。例えば、当社が重視するアフターマーケット・ビジネスでは、代理店側は「もっと販売したい」という意欲があるにもかかわらず、十分に商品が行き届いていないのが実情です。今後は、グローバルでパートナーとなる代理店を増やし、世界の隅々まで供給できる体制を構築することで世界中でNTNブランドが選ばれ、世界が「なめらか」になる状態を目指したい。部門間に多少の意見の対立があったとしても、目指す方向を明確に打ち出して、主体的にリーダーシップを発揮していきたいと考えています。

写真:A.T.