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社会課題への対応

社会課題への対応

当社グループは、世界的な潮流であるカーボンニュートラル(環境負荷低減・脱炭素)、その達成に向けて加速する電動化や、労働力不足、人権問題などの事業環境を「パラダイムシフトへの対応」、「環境問題への対応」、「人口動態の変化」、「事業のグローバル化」の観点からとらえています。想定されるリスクと機会については、マテリアリティに沿った対応策を講じることで、事業活動を通じて持続的に成長しながら社会的課題の解決に貢献します。

NTNを取り巻くリスクと機会

NTNを取り巻く事業環境 当社にとってのリスク 当社にとっての機会
パラダイムシフトへの対応
次世代モビリティの普及
  • 1台あたりに使用されるベアリング総数の減少
  • 軽量化など商品に対する高機能化の要求
  • 自動車業界の再編
  • 新規EVメーカ参入に伴う販路拡大
  • ガソリン車、HEVだけではなく、EVの足回りも支えるドライ ブシャフト、ハブベアリングの販売機会の拡大
  • モータの出力特性に対応したドライブシャフトのサイズアップに伴うASP(平均単価)の上昇
  • ドライブシャフトの特許技術を活かした小型・軽量化の商品提案
  • EV向け高機能商品の需要拡大
  • シェアリングの進展により車両稼働率が向上し、部品交換需要の伸長の可能性
産業機械の電動化
  • 内燃機関や油圧装置の電動化に伴うベアリング使用箇所の減少
  • 高効率など商品に対する高機能化の要求
  • センサ内蔵軸受など高付加価値商品の需要増加
AI・IoTの普及
  • 需要が増加するデジタル人材の確保の困難
  • 代理店網の合理化
  • 産業用IoTプラットフォーム(PF)による補修需要の囲い込み(PF外における需要機会の逸失)
  • 設備の省人化の進展
  • 軸受のセンシング需要の高まり
  • 解析および分析技術の需要の高まり
  • 新分野の開拓
  • 自社におけるスマートファクトリー導入
感染症の蔓延
(COVID-19)
  • 経済停滞による販売の規模減少
  • 事業継続の危機
  • 従業員の健康と安全の棄損
  • 事業所内での感染症の蔓延による事業活動の停止
  • サプライチェーンの分断
  • 省人化技術の需要の高まり
  • 創薬のための微細塗布技術の活用
環境問題への対応
CO2排出の削減
  • 調達コストやエネルギーコストの上昇
  • 汎用機械の衰退による商品ニーズの減少
  • 事業活動におけるカーボンニュートラルの要請
  • 社会からの要請に対応できなかった場合のお客さまとの取引停止や企業イメージの低下
  • 洋上を含めた風力発電装置の需要増加 
  • 鉄道需要の増加
  • 自然エネルギー商品の需要増加
  • 燃費(電費)の改善ニーズの高まり
  • 次世代モビリティ(EV、水素関連)の普及拡大
機械の省エネルギー化要請
  • 機械のエネルギー伝達形式や構造の変更に伴うベアリング使用箇所の減少
  • ベアリングを必要としない新しい機械構造の確立
  • 省エネルギー対応商品の需要の高まり
  • 新たなニーズへの対応
環境負荷低減
  • 環境負荷を低減出来なかった場合の企業イメージ・ESG評価の低下
  • 調達先での対応費用の発生および環境対応可能な調達先が限定されることによるコスト増
  • 先進的な環境・顧客基準対応による新規顧客の開拓
  • 高品質、長寿命商品の需要拡大
  • 環境にやさしい事業活動の推進
  • サーキュラーエコノミーの追求
自然災害への対応 
  • 被災による操業停止
  • 自然災害に起因する油、化学物質などの流出
  • サプライチェーンの分断
  • 非常用電源の需要の拡大
  • パートナーシップの拡大
人口動態の変化
中長期的な労働力不足
  • 人に依存した生産体制による安定操業への影響
  • 生産ラインの省人化、自動化の加速
新興国の成長
  • 新興メーカの参入
  • 競合の参入による調達価格の高騰
  • 限りある材料や資源の供給不足
  • 需要増加による販売機会の拡大
  • 自動車の前輪駆動(FF)シフトによる新たなドライブシャフト需要の増加
  • 環境規制に対応した高性能商品の需要の拡大
事業承継の問題
  • サプライヤーや販売代理店の廃業
  • 新規サプライヤーとの取引開始
事業のグローバル化
貿易摩擦や関税
  • グローバルな需要低迷
  • 一国依存によるサプライチェーンの分断(チャイナリスクなど)
  • 関税コスト増による利益の圧迫
  • 急激な為替変動
  • グローバルネットワークを活かした商品およびサービスの供給機会の拡大
児童労働の防止(人権)
  • 部品供給の停止
  • 人権対応ができなかった場合のお客さまとの取引停止、企業イメージの低下
  • 積極的な人権対応による企業イメージの向上
紛争鉱物の対応
  • 品質の劣化
  • 紛争鉱物の対応ができなかった場合のお客さまとの取引停止、企業イメージの低下
  • 積極的な対応による企業イメージの向上
廉価商品の台頭
  • 新興メーカの攻勢による価格競争の激化
  • 販売機会の損失
  • 低価格化によるブランド価値の棄損
  • 市場品質低下による高機能・高性能商品の需要拡大
  • 商品およびサービスによる差別化で競争優位性を発揮

マテリアリティ

目指す未来に向けた社会課題の解決への貢献

1気候変動への対応

2自然エネルギーを利用した持続可能な社会の実現

3エネルギーロスの低減

4安全と快適の提供

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グローバル企業にふさわしい経営・企業形態の形成

5資源循環・汚染防止

6製品・サービスの信頼性向上
(品質保証・安定供給)

7環境・社会を重視した調達活動

8労働安全衛生の推進

9人権の尊重


10人材育成

11ダイバーシティの推進

12コンプライアンスの徹底

13ガバナンスの強化

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主な対策と関連するマテリアリティ

NTNを取り巻く事業環境 主な対応策 関連するマテリアリティ
パラダイムシフトへの対応
次世代モビリティの普及
  • 軽量、高効率なドライブシャフト、低フリクションハブベアリングの提供
  • EV向け次世代モビリティ・モジュールの提供
  • EV向け高機能商品の生産集約(和歌山製作所)
  • 水素関連商品の開発
  • 生産性向上を目的とした生産改革と生産再編の推進
  • 自動車補修事業の強化

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産業機械の電動化
  • 電動化対応商品、高付加価値商品の開発強化
  • 産業機械向け次世代モビリティ・モジュールの提供

3

AI・IoTの普及
  • CMS技術などによるサービス・ソリューションの提供
  • モノ売りにつながるコトビジネスを展開し、新しい業態へ変革
  • CAE解析技術の強化
  • 「しゃべる軸受®」の開発(=軸受のセンサ化)
  • i-WRIST®などの省人化課題に対応したロボット周辺モジュールの提供
  • 新基幹システムをベースとしたeコマース対応
  • 和歌山製作所をはじめとしたスマートファクトリーの実現
  • 外部連携の強化

2

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感染症の蔓延
(COVID-19)
  • 微細塗布技術をコアにライフサイエンス関連の研究開発
  • i-WRIST®などの省人化課題に対応したロボット周辺モジュールの提供
  • 働き方改革の推進

4

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環境問題への対応
CO2排出の削減
  • 風力発電向け大形軸受やCMSの販売拡大
  • 鉄道車両向けの販売拡大
  • 自然エネルギー商品の販売拡大
  • 環境貢献商品の開発促進
  • 生産設備の省エネ化の推進
  • 再生可能エネルギーの導入
  • 軽量、高効率なドライブシャフト、低フリクションハブベアリングの開発
  • 次世代モビリティ・モジュールの提供
  • 水素関連商品の開発

1

2

3

機械の
省エネルギー化要請
  • 小型、軽量化、低トルク商品の提供
  • 独創的技術を活かした商品開発

3

環境負荷低減
  • グリーン調達・CSR調達を遵守できる取引先さまの選定
  • 生産工程における環境負荷低減(節水、リサイクル率向上、有害物質の使用削減など)
  • 長寿命商品の開発と提供
  • 商品に含有する環境負荷物質の管理徹底
  • 軸受再生ビジネス、MROビジネスの拡大

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自然災害への対応 
  • BCPの策定、NTNグループにおけるBCP訓練
  • 再生可能エネルギーによる発電・蓄電技術を活用した独立型電源装置の提供

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8

人口動態の変化
中長期的な労働力不足
  • i-WRIST®などの省人化課題に対応したロボット周辺モジュールの提供
  • 和歌山製作所をはじめとしたスマートファクトリーの実現
  • 多様な人材の育成、活用
  • 生産改革と生産再編の推進
  • 働き方改革の推進

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新興国の成長
  • 基盤商品の安定供給
  • 最適供給を支えるグローバル生産
  • グローバル&現地調達ベストミックスの実現

6

事業承継の問題
  • サプライヤーとの対話を通じた事業継続のサポート
  • 新規取引先さまの開拓
  • 協力メーカの再編とサプライチェーンの短縮

6

7

事業のグローバル化
貿易摩擦や関税
  • 調達改革によるグローバル&現地調達ベストミックスの実現

6

児童労働の防止(人権)
  • 人権デューデリジェンスの推進
  • コンプライアンスのグローバル化
  • 各地域の法律などに合致した各種研修の実施
  • 新規サプライヤーの獲得
  • 新しい人材の獲得

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紛争鉱物の対応
  • 人権デューデリジェンスの推進
  • サプライヤーCSRアンケートの実施
  • お客さまからの紛争鉱物調査への対応
  • 適応した商品の安定供給

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廉価商品の台頭
  • 品ぞろえや在庫の拡充
  • 補修市場の開拓
  • コト(ソリューション)事業のビジネス展開を推進
  • 汎用品の積極的なアウトソース
  • 補修事業・産業機械事業で一体となった販売戦略
  • サービスによる差別化

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