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環境保護

生物多様性の保全

当社グループは、地域住民やNPO法人(特定非営利活動法人)と連携し、適切な間伐や植林などの持続可能な森林管理によって、森林生態系を保全するとともに、各事業所の周辺地域の絶滅危惧種の保護および自然公園の整備などの生物多様性保全の活動に取り組んでいます。コロナ禍以降、参加人数の調整や感染予防対策を徹底することで、活動が形骸化しないよう工夫をしながら進めています。

絶滅危惧種、野生動物の保護・生息地保全

絶滅危惧種ミヤマシジミ(蝶)の保護活動

長野製作所(長野県上伊那郡)では、2019年に長野県との生物多様性パートナーシップ協定を締結し、事業所内に絶滅危惧種であるミヤマシジミの保護区を設置して保護活動を継続しています。保護区設置開始から、シャクトリムシやアブラムシが大量に発生し、幼虫の餌となるコマツナギの食草不足が確認されたことやアシナガバチやカマキリなどの天敵の発生により、幼虫の捕食が確認されるなどさまざまな課題に直面しましたが、コマツナギを植え直し、都度、天敵の駆除などの対策を実施したことなどにより、順調に生息数が増加しています。2022年8月には、地元の高等学校から就業体験生を受け入れ、生徒の皆さまに生物多様性の大切さを理解していただく特別授業を企画し、ミヤマシジミの保護活動に参加いただきました。今後の活動としては、保護活動により順調に生息数が増加していることから、外部の見学者の受け入れを進めるとともに、事業所内の保護区を増やし、保護活動をさらに活発にして生息数を増加させていきます。

ミヤマシジミ保護区 成虫発生数(長野製作所)

バーベナの花に止まっているオスの3化成虫

バーベナの花に止まっているオスの3化成虫

事業活動における環境負荷軽減

環境規制への対応

当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音・振動、地盤沈下および悪臭などの対策として法規制の基準を遵守するとともに、社内基準を設けるなどさらなる環境規制への対応の強化に取り組んでいます。

熱処理設備の排気口の改善

上海恩梯恩精密機電有限公司(SNC・中国)では、熱処理設備からの排ガスを、52個のファンで直接排出していましたが、オイルヒュームを分離して3基の排気口から排出するよう設備を改善しました。中国では、2020年に「重汚染天気重点業界緊急排出削減制定技術指針」が改定され、排ガスの厳格な処理が要求されています。設備の改善により、オイルミストの処理効率が約90%、アンモニアの処理効率が約50%、非メタン炭化水素の処理効率が約65%改善されました。

改善された3基の排気口(SNC)*画像内の番号は設備番号

改善された3基の排気口(SNC)

地域への環境貢献

当社グループは、地域への環境貢献の一環として、事業所周辺の道路や河川・海岸、公園などの清掃活動、除草、植樹などさまざまな活動を通じて、地域社会との相互協力のもと、環境保護活動を推進しています。今後も活動を通じて、周辺住民など利害関係者との連携を強化するとともに、良好な関係を構築できるよう一層の努力をしていきます。

中部台運動公園での植樹風景(三雲製作所)

中部台運動公園での植樹風景(三雲製作所)