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資源循環・汚染防止

当社グループは、資源の持続的利用に配慮した3R(リデュース、リユース、リサイクル)を徹底し、原材料や水などの投入資源および廃棄物等の削減などを総合的に推進するための枠組みを整備しています。また、商品および製造工程で用いる化学物質の管理を徹底するとともに、PRTR法の対象化学物質を含有する原材料は、積極的に代替品への転換を進めています。廃棄物発生量の削減による高リサイクル率の維持やPRTR法対象の化学物質取扱量については年度目標を設定し、達成に向けた取り組みを推進しています。

*特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律

資源循環の取り組み

マテリアルバランス

事業活動のマテリアルバランス(2023年3月期)

事業活動のマテリアルバランス(2023年3月期)

水ストレス(2040年予想)と地域ごとの水使用量

当社グループは、水ストレス分析をAQUEDUCTにより行い、水資源枯渇などの水リスク管理に活用しています。

*世界資源研究所(WRI)が世界の水リスクを示した世界地図・情報を無料提供しているツール

2023年3月期 水使用量

水ストレス(2040年予想)と現状の水使用量

水使用量の削減

2023年3月期の水使用原単位は、国内・海外ともに漏水が頻発したことから、目標を達成できませんでした。2024年3月期も、水使用原単位低減の目標達成に取り組みます。

水使用量・使用原単位

水使用量・使用原単位【国内・海外】

廃棄物発生量の削減と高リサイクル率の維持

2023年3月期は、廃棄物発生原単位の低減に取り組み、国内事業所の目標を達成しました。2024年3月期は、更なる廃棄物発生の抑制に努め、廃棄物発生量の削減と高リサイクル率の維持の指標として、リサイクル率の目標達成に向けて取り組みます。

廃棄物発生量とリサイクル率

廃棄物発生量とリサイクル率【国内・海外】

研削工程で発生するスラッジ固形化

当社グループは、研削スラッジ固形化装置を開発し、NTNグローバルでの導入だけでなく、社外に販売しています。金属部品の研削工程から排出されるスラッジは、金属の他にクーラント液を大量に含んでいますが、この装置を導入したことでクーラント液を分離し、スラッジを金属成分の高い固形物に圧縮することで、マテリアルリサイクル化を実現しています。また、分離したクーラント液は装置によりろ過され再利用しています。2023年3月期、約5,050トンの固形化された研削スラッジを再資源化しました。

研削スラッジ固形化装置(桑名製作所)

研削スラッジ固形化装置(桑名製作所)

生産副産物の再利用

当社グループは、生産によって排出されたクーラントなどの生産副産物をそのまま廃棄せずに、運用の改善や再生の可否について外部業者と協議することにより、積極的な再利用を推進しています。

水溶性クーラントの再利用

NTN袋井製作所(静岡県袋井市)では、研削ラインで使用した水溶性クーラントを加圧式ベルトフィルターでろ過し、再利用しています。また、ろ過されたスラッジは、研削スラッジ固形化装置により固形化され、年間約37トンの研磨汚泥ブリケットとして有価物処理しています。

包装資材の削減

当社グループは、包装資材などの使い捨てプラスチック使用量削減の目的から、お客さまと相談のうえ、通い箱使用や簡易包装への代替を検討しています。商品の品質を確保しつつ、包装材などの代替が可能なものについては、引き続き検討していきます。

容器仕切り板回収・再利用

襄陽恩梯恩裕隆傳動系統有限公司(NTN襄陽、中国)では、ドライブシャフトの完成品容器において、完成品を整列するための棚の板を新規に購入せず、使用しなくなったものを修理して使用しています。今後も、商品の品質確保を優先に再利用できるものについては、積極的に活用していきます。

完成品整列棚の板を再利用(NTN襄陽)

完成品整列棚の板を再利用(NTN襄陽)

汚染防止の取り組み

PRTR法の対象化学物質の取扱量の削減

当社グループは、国内の製造工程で取り扱う化学物質の中で、PRTR法の対象となっている化学物質の使用量の把握・削減に取り組んでいます。PRTR法の対象化学物質の中で、特に取扱量の多い7物質(図参照)については、有害性の少ない物質を使用する原材料への代替を図っています。なお、PRTR法改正に伴い、対象物質がこれまでの462物質(うち特定第一種15物質)から515物質(うち特定第一種23物質)に増えることから、新たなPRTR法の対象調達品の洗い出しのため、SDSを収集し、対象化学物質の取扱量の算出を速やかに進めていきます。

*特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律

PRTR法対象化学物質の取扱量(2023年3月期)

PRTR法の対象化学物質の取扱量(2023年3月期)

有害な廃棄物の管理

当社グループは、各国の法規制などに従って事業所で発生する廃棄物の処理を行っており、国内グループは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)を遵守した廃棄物処理を実施しています。2023年3月期では、特に有害性の高い廃棄物である特別管理廃棄物の発生量は、582トン/年でした。特別管理産業廃棄物処理基準に従った処理、許可業者への運搬または処分の委託を徹底していきます。

フロン排出抑制法への対応

国内グループは、フロン排出抑制法において、法対象の冷媒機器、機械部品の洗浄溶剤ついて、代替フロン類(HCFC・HFC)の漏えい量や実施した点検・整備の記録を管理しています。2023年3月期の国内グループ全体での漏えい量は1,988トン-CO2e(NTN単体:1,436トン-CO2e)でした。今後は、事業所の規模に応じた管理体制の強化や、主な法対象であるR22(HCFC-22)などを使用しない冷媒機器、機械部品の洗浄溶剤への切り替えを推進するとともに、代替フロンを使わないノンフロン機器の導入を積極的に検討していきます。

*フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律

PCB特別措置法への対応

国内グループは、PCB特別措置法に基づき、PCB含有機器を把握・管理し、計画的処理の確実な遂行を進めています。引き続き、低濃度PCB含有機器の調査を継続し、法律の処理期限内での全量廃棄に取り組んでいきます。

*ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法