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2023年度のCSR活動をご紹介します。

お客さまとの関係

品質保証体制

カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが世界中で進んでいる中、エネルギーロスの低減につながる低トルク化や長寿命、軽量化といったお客さまのニーズはより一層高まっています。お客さまに満足して当社製品をご使用いただくには、お客さまの要求に柔軟に対応し、お客さまとの信頼関係を築いていくことが重要です。当社は、ものづくりのすべての基本理念となる「品質基本方針」のもと、グローバルで製品品質の維持・向上に努め、お客さまに満足いただける品質づくりをしています。

品質基本方針

お客さまの要求機能、仕様を満足する適正品質の追求

  • お客さまの要求変化に即応するものであること(適応品質)
  • 競争品質に勝つものであること(競争品質)
  • 企業に利益をもたらすものであること(経済品質)

品質管理方針

年度ごとにトップマネジメントによる指示のもと、品質目標とそれを達成するための施策を品質管理方針として策定し、全社に通知しています。前年度のクレームや失敗コストなどの品質実績の結果から、今年度の施策を立案し、この方針に反映しています。さらに各事業所では、この品質管理方針をもとに、活動計画を策定しており、毎月、設定した品質目標の活動進捗をフォローしています。

2024年度の品質管理方針は、「変化に強い品質保証体制の確立」「重大クレームにつながりやすい特殊工程の管理強化」「緊急時に備えた危機管理体制の構築」「品質に強い人材育成」を主な施策としています。品質スローガンを「Quality is our future~品質で未来を造る~」と掲げ、各施策を推進することにより、お客さまから信頼される品質の造り込みを行っています。

品質スローガン

Quality is our future.

品質マネジメントシステム

組織

2024年度から品質保証体制の強化を目的に、品質部門の組織一体化を図りました。(下記図を参照)
品質課題のモニタリングや管理体制の一元化、標準化の推進強化、品質に関わる専門的な人材の育成を目的に、品質統括本部が各製作所の品質保証部門を直接指揮・統括する体制へ再編成しました。

組織図

IATF16949/ISO9001認証取得状況

当社グループは、顧客満足度向上および一貫した製品・サービス提供のため、国際的な品質マネジメントシステム規格である、ISO9001認証を国内外の生産拠点で取得しています。新規事業や新たに立ち上げた工場も順次認証取得に取り組んでおり、製造に関する国内外の連結子会社を含め、品質マネジメントシステムの認証を100%取得しています。

また、自動車産業向け規格であるIATF16949、航空・宇宙産業向けの規格であるJIS Q 9100やNadcap、鉄道産業向けのCRCC(中国)の認証も取得しています。

品質向上への取り組み

安定した品質の確保

新規開発や工程変更を行うときは、リスク管理分析シートを活用して管理を強化しています。リスク分析では、すべての関係部門が参画することにより、それぞれの観点から確認・評価し、品質リスクの早期発見や未然防止を図ることで、確実な品質の造り込みを行い、安定的な品質の確保につなげています。

また、製造拠点(サプライヤー含む)の品質監査の推進や品質管理のポイントをまとめたチェックシートをグローバルに展開して点検結果を刈り取ることで、品質問題の発生リスクや予防処置の有効性を確認しています。品質情報の管理については、グローバルでお客さまの苦情やクレーム情報を一元管理する品質情報管理システム(G-QUICK)を活用し、関係部門に即時展開し、問題の早期解決を図っています。

品質に強い人材育成

従業員の品質知識と意識を高めることを目的に、「QCベーシックコース」「QCアドバンストコース」の品質専門教育を実施しています。研修では、過去に発生したクレーム事例を題材に、お客さまにご迷惑をおかけした内容を具体的に紹介することで、品質の重要性を再認識してもらえるよう工夫しています。また、製造に携わる管理監督者に対しても品質専門教育を実施し、品質問題への対応力強化や品質管理に関する管理監督者としての役割と責任の理解を深める機会としています。

2023年3月に、当社の品質についての考え方や品質を守る上で基本となる行動を記載した「品質管理ハンドブック~品質基本行動~」の第3版を発行しました。このハンドブックは、新人教育で活用されるほか、従業員が携帯し、いつでも確認することができ、従業員の品質意識向上を促しています。現在、英語や中国語、フランス語などの翻訳が完了し、海外関係会社やサプライヤーへの配布など、幅広くグローバルで利用できるように展開しています。

品質管理ハンドブックの日本語・英語・中国語

品質管理ハンドブックの日本語 品質管理ハンドブックの英語 品質管理ハンドブックの中国語

品質月間

『品質月間』である毎年11月に、全従業員のさらなる品質意識向上を目的としてさまざまな活動をしています。2023年度のNTNテーマは、『育てつなごう次世代へ 伝承と進化のNTN品質』として、「人づくり」に着目し、品質を守るために必要な知識と技能を確実に伝承するための活動を行いました。守るべき普遍的な考え方やルールを再認識するとともに、部門ごとに重点施策を推進し、グローバルで品質向上に取り組んでいます。

また、その一環として、毎年顧客満足度調査を実施し、お客さまの満足度、要望事項などの声を直接聞く機会を設けています。2023年度の調査では、計112社のお客さまにご回答いただき、総合評価で「大変良い」「おおむね良い」と回答いただいた割合が、昨年度から5%向上し、93%となりました。お客さまからの要望事項から改善を行い、今後もさらなる満足度の向上に向けてお客さまのニーズに対応した品質を提供します。

品質月間ポスター

品質月間ポスター

国内工場の生産体制と補修向け供給能力の強化

SCM戦略本部を23年4月に発足させ、材料調達から製品販売に至るサプライチェーンの全体最適化による、お客さまへの安定供給、並びに市場・経済状況変化へのフレキシブルな対応を追求しています。基幹システム(SAP)を活用し、先行き需要や在庫情報をリアルタイムに把握、生産負荷に応じたフレキシブルな生産能力の増減など、製品の需給調整を先行で実施する事により、生産安定化と在庫削減の両面を推進しています。また、グローバル汎用品(FIRST)戦略在庫の拡充に向け、設備増強を含めた生産体制の強化を図っています。国内・海外向け全補修市場へのスピーディーな供給により、補修事業の早期拡大を実現します。

デジタル技術の活用

新基幹システムの安定化と機能強化

当社の基幹システムの再構築は、全社プロジェクトとして、ERP*1など新たなパッケージシステムを用いて業務プロセスとシステムを標準化することで、今後のDX推進を支えるIT基盤とし、ビジネススピードとサービスレベルの向上、業務の効率化を推進しています。財務会計、人事・給与、技術の領域の新システムの稼動に続き、SCM領域では、2020年8月から完成品の販売・物流・需給調整・在庫管理などに関する新システムが本稼動しました。その後、各工場の生産・調達・工程・仕掛・原価領域への新システムの導入活動を推進しております。

新システム稼動により、営業活動のデジタル化や案件管理システムの導入による図面や試作品管理の効率化、価格や納期回答の迅速化、在庫管理の強化、原価管理の高度化を実現しています。また、お客さまの需要や発注情報をEDIやeコマースなどを活用して受信するだけでなく、鮮度の高い需要情報や在庫情報、販売実績をもとに、統計予測も用いた先行きの需要計画を工場へ連携することで、お客さまへの安定供給と需要変動などへのフレキシブルな対応を目指します。

また、働き方改革に向け新たなコミュニケーションツールを導入のほか、基幹系システムの機能強化やRPA*2を活用した基幹システムと連携による自動化やペーパーレス化などの社内の定型業務の効率化、さらに客観的かつ迅速な意思決定のためのデータドリブン*3環境の整備を推進しております。

*1 ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略。「販売」、「物流」、「生産」、「会計」「人事」など、企業の基幹業務を統括するパッケージソフト。

*2 RPAとは、Robotic Process Automationの略。パソコンで行っている業務を自動化する仕組み、ソフトウェアロボット技術。

*3 データドリブン(Data Driven)とは、これまでのような経験や勘に頼るのではなく、収集・蓄積されたデータの分析結果に基づいて戦略・方針を決める。