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2021年度のCSR活動をご紹介します。

取引先との関係

調達活動に関する基本的な考え方

当社では、2021年4月に、SDGsの各目標に対応した調達基本方針を策定し、「公平・公正」「法令遵守」「グリーン調達」「共存共栄」の観点のもと、本社調達部門を中心に、取引先さまとの信頼関係を構築し、調達活動を行っています。「NTNグループ グリーン調達基準書」に基づき、環境保全への取り組みや環境品質に優れた取引先さまから優先して調達する「グリーン調達」を推進するとともに、「NTN CSR調達ガイドライン」を定め、CSR活動の積極的な推進も要請しています。また、海外を含めた各生産拠点での現地調達およびグローバルな最適地調達にも取り組んでいます。
2022年5月には、「パートナーシップ構築宣言」を公表し、サプライチェーンの取引先の皆さまや価値創造を図る事業者の皆さまとの連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップの構築を目指しています。

サプライヤーCSRアンケートの実施

「NTN CSR調達ガイドライン」のさらなる周知と遵守状況の確認を目的に、取引先さまに対して毎年アンケート調査を実施しています。
2021年度のアンケートでは、人権・労働および品質・安全性につきましては、達成度が90%以上と概ね周知されていると考えられます。一方、事業継続管理(BCM)、社会貢献、CSR調達については60~70%台に留まっており、現段階では意識も高いとは言えない状況です。
昨今、企業の在り方は企業業績(経済的価値)だけではなく、社会に必要とされる存在であること(社会的価値)も求められており、それが重要であることをご理解いただくため、今後も継続して周知活動に取り組んでいきます。

サプライヤーCSRアンケート

サプライヤーCSRアンケート サプライヤーCSRアンケート

下請法遵守への取り組み

下請取り引きの適正化を目的として、下請取り引き自主監査を実施しています。国内の各生産事業所が主体となり、自主的に下請法の遵守状況を監査するため、「下請取り引き・自主監査員」の認定制度を2017年より運用しています。 2021年は前年と同様eラーニング形式で講習を行い、29名の任期更新および24名の新規認定を実施し、自主監査員は合計で109名となりました。
2022年3月期も国内23事業所で、自主監査員が中心となって自主監査を実施し、統括部署からも実地またはオンラインで可能な限り立合い、指摘・指導などを適宜行いました。
一方、下請法の内容を社内で広く周知するため、自己啓発用のeラーニング講座を運用しています。
今後も下請法の理解および遵守、ならびに下請取り引きの適正化に向けて、継続した活動を展開します。

サプライヤーのリスク管理

当社ではリスク管理の観点から、取引先さまの経営体質、品質、環境管理の状況を確認の上、取り引きを開始しています。取り引き中の取引先さまに対しても、毎年「取引先調査」を実施し、経営状況などを継続して監視しています。その上で取り引きのリスクが高いと判断した場合は、品目や取り引き金額などを勘案し、影響の大きさに見合ったリスク低減措置を実施することで、当社の調達リスクを最小限に留め、安定した調達を実施できるよう努めています。
自然災害や感染症などの発生に対しては、危機管理データベースを構築し、有事の場合には早急に取引先さまの安否を確認するなど、サプライチェーン全体での商品の安定供給に対するリスク管理を行っています。

サプライチェーンBCP

当社では、調達の安定化を図るため、物流やサプライヤーを含めたサプライチェーンBCP活動を推進しています。
取引先さまや物流拠点における地震や台風などの自然災害に備え、安否情報の伝達など緊急時の危機管理を強化しています。また、パンデミックのように広範囲にわたる危機状況下では、取引先さまと事業継続に向けて連携するよう、業務のオンライン化や行動基準の共有化などのインフラ整備を進めています。
あわせて、主要な取引先さまへは定期的に調査表を送付して経営やサプライチェーンなどの課題を把握し、フォローが必要と判断した場合には個別に対応を行っています。

各種調達ポリシー

CSR調達ガイドライン

生産や輸送時に発生するCO2排出量の削減、生物多様性の保全、資源保護、環境負荷の低減や国内外法規制の遵守などの環境活動、また、人権の尊重、人材の育成、地域社会への貢献などの活動が、社会的要請として企業に求められています。

当社グループは、「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」ことを「企業理念」に掲げ、この理念を実現するために「CSR基本方針」を制定し、CSR活動を実践しています。

サプライチェーンマネジメントにおいて、「公平・公正」「法令遵守」「グリーン調達」「共存共栄」の観点から策定した「調達基本方針」のもと、CSR(企業の社会的責任)の取り組みに積極的な取引先さまから優先して調達する「CSR調達」「グリーン調達」を推進しています。

本ガイドラインを参考にしていただき、取引先さまにおかれましても、より一層CSR活動を推進していただきますよう、お願い申し上げます。

グリーン調達基準書

当社グループは地球環境との共生を最重要課題に掲げ、地球にやさしい企業活動を目指し、たゆまぬ努力を続けています。

軸受や等速ジョイントをはじめとするNTN商品は、元来、摩擦によるエネルギー損失を低減する「エコ商品」と位置付けられるものですが、弊社ではそのさらなる性能向上により、全世界の省エネルギーに一層貢献すべく研究開発に取り組んでいます。

また、弊社では、ISO14001に則った環境マネジメントシステムの継続的改善によって自社の事業活動から生じる環境負荷の低減を図るとともに、取引先さまに環境に配慮した経営の推進およびISO14001やエコステージ等環境認証の取得をお願いし、希望される取引先さまには子会社であるNTNテクニカルサービス(株)を通じてエコステージの取得支援も行っております。

一方、地球環境への負荷低減の一環として、環境負荷物質管理の重要性が高まっており、弊社ではグリーン調達活動の最重要テーマとして、(1)製品に含まれる環境負荷物質の低減、(2)工程で使用する環境負荷物質の低減、(3)環境負荷物質の低減を可能とする生産設備や生産技術の導入、を積極的に推進しています。近年、EUで始まった環境負荷物質規制がグローバルスタンダード化し、類似の法令を施行する国が増え続ける中で、お客さまからの要求もより高度化しており、弊社だけでなく、取引先さまも含めたサプライチェーンとしての厳格な環境負荷物質管理が求められています。

取引先さまにおかれましては、本取り組みの重要性をご理解いただくとともに、本基準書の遵守がお取引の前提となることをご認識いただき、弊社のグリーン調達へ積極的にご協力賜りますようお願い申し上げます。