HOME > サステナビリティ > 年度別アーカイブ > 2021年度 > 「なめらかな社会」の実現に向けて:豊かなくらしへの貢献

2021年度のCSR活動をご紹介します。

豊かなくらしへの貢献

安全と快適の提供

人々の暮らしを支えるため、ものづくりの現場では、労働人口の減少に伴う省人化への対応が急がれています。一方で、災害などが発生した場合に生活への影響を少なくするための防災への取り組みも進められています。当社では、生産現場での人の代替作業に貢献する手首関節モジュール「i-WRIST®」を開発しました。また、防災・減災の観点でコンテナに小型風力発電装置や太陽光パネル、蓄電池を収納した「N3エヌキューブ」も開発し、市場展開しています。これら商品を通じて、お客さまへ安心や快適を提供し、地域社会へ貢献しています。

ロボット周辺

ドライブシャフトの知見をもとに独自のリンク機構の採用によりロボット手首関節モジュール「i-WRIST®」を開発しました。「i-WRIST®」は、小型、省スペースで広い角度範囲を稼働するとともに、垂直多関節ロボットなどが苦手な細かな位置(角度)変更を人間の手首と同じ動きで高速、かつ、最短距離で移動することができます。「i-WRIST®」にカメラやディスペンサを搭載し、装置化することで、自動外観検査装置あるいはグリースや接着剤の自動塗布装置として市場展開しています。これまで人が行ってきた作業を代替することで、外観品質の安定化、サイクルタイムの短縮などにつながると、市場で高く評価いただいています。

i-WRIST®

i-WRIST®

減災・防災

自然災害時の減災、防災の観点で、コンテナに小型風力発電装置や太陽光パネル、蓄電池を格納した移動型独立電源「N3エヌキューブ」を開発し、市場展開しています。海岸沿いでの災害時の水防・救護活動の拠点、および物資の備蓄・保管などを目的とした水防センターが各地で整備されています。平常時はセンター内の照明やエアコンなどの電力を賄い、災害時は非常用電源として利用することが提案されています。また、商業用電流が導入されていない山地などの公園や施設に設置する処理槽付の循環式水洗トイレを搭載した「N3エヌキューブ」も開発しました。トイレで使用された水は、処理槽でろ過され再生水として循環されます。この際に使用される電力を「N3エヌキューブ」が発電した電力で賄う仕様です。メンテナンスは年に数回程度の水交換のみで、上下水道の工事も不要です。水は再生水として循環するため外部への排水もなく、清潔な水を使用することが可能です。トイレの外装面には、「N3エヌキューブ」の電力で稼働するデジタルサイネージも搭載され、夜間でもトイレ周辺は明るく、防犯にも寄与しています。

多度山上公園(三重県桑名市多度町)にエコトイレとして設置された「N3エヌキューブ」

多度山上公園(三重県桑名市多度町)にエコトイレとして設置された「N3エヌキューブ」

静岡県吉田町の水防センターの独立電源として採用された「N3エヌキューブ」

静岡県吉田町の水防センターの独立電源として採用された「N3エヌキューブ」