2019年度のCSR活動をご紹介します。
自社技術による気候変動対策への貢献
当社は、企業理念として「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」を、環境基本方針の第1項には「自社技術による地球温暖化防止への貢献」を掲げ事業活動を展開しています。当社の主力商品である軸受やドライブシャフトなどは、最終製品のエネルギー損失低減に寄与するため、そのすべてが環境貢献商品ということができ、その中には、先人の功績としてすでに広く社会に普及しているものと、当社の技術力・開発力により更に環境貢献度を高めたものが含まれます。
当社では、それらの環境貢献度を当社基準に基づいて分類し、よりグレードの高い環境貢献商品の開発・提供によって企業理念を具現化するよう不断の努力を続けています。
環境貢献商品の定義
(1)NTN商品の分類・グレードと定義
(2)環境ファクタ・環境効率の算出方法
NTNでは、商品の環境貢献度を数値化するため、以下の①式および②式で定義される環境ファクタおよび環境効率を採用しました。
*1 D-eco品
*2 QFDの手法を用いて価値(最終製品でのCO2削減寄与を含む)を数値化
*3 気候変動対策への貢献を評価する観点から、環境負荷を「原料採掘~生産」で発生するCO2量として算出(一般社団法人
日本自動車部品工業会の「LCI算出ツール」を活用)
取り組み成果の推移
(1)ドライブシャフトおよびハブベアリングの環境貢献商品比率
当社売上高の約7割を占める主要製品であるドライブシャフトおよびハブベアリングについて、昨年に引き続き、環境貢献商品の分類を行いました。近年の開発成果と言えるS~B-ecoグレードの環境貢献商品の売上比は、2020年3月期には42.2%となりました。
■売上高の推移
■環境貢献商品グレード構成比の推移(ドライブシャフトおよびハブベアリング)
(2)ドライブシャフトおよびハブベアリングによるCO2削減貢献量
当社では、最終製品にD-eco品が使い続けられていた場合のCO2排出量を基準とし、そこからS~C-eco品の寄与により最終製品の想定使用期間にわたって削減できるCO2量を、当社製品販売年度における「CO2削減貢献量」としています。また、当社の環境貢献商品による2020年3月期のCO2削減貢献量は、約149万トン(ガソリン約64万キロリットル相当)となりました。
■CO2削減貢献量
⾃然エネルギー商品によるCO₂削減貢献量
当社は、新規事業のひとつとして再生可能エネルギーを活用した商品開発と事業展開を行っています。自然エネルギー商品は、どこにでもある風、水、太陽光などのクリーンなエネルギーで発電する商品で、CO2排出量削減に貢献する環境貢献商品です。世界の未電化地域で効率的な電力供給が可能なミニグリッド網の独立電源や、地域の未利用エネルギーの利活用ができる地域活用電源としての役割が期待されます。
また、災害時の停電時電源として活用されることで、地域社会の安全・安心を提供します。
■自然エネルギー商品*1によるCO2削減貢献量*2
*1 2020年2月時点での目標値を含む
*2 当社の試験に基づく試算
■自然エネルギー商品
NTNグリーンパワーステーション
NTNマイクロ水車
N3 エヌキューブ