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2018年度のCSR活動をご紹介します。

取引先との関係SDGsとの関係

基本的な考え方

当社では、「グローバル」「公平・公正」「地球環境保全」の観点から策定した「調達基本方針」のもと、本社調達部門を中心に、取引先さまとの信頼関係を構築し、調達活動を行っています。
さらに、「NTNグループグリーン調達基準書」に基づき、環境保全への取り組みや環境品質に優れた取引先さまから優先して調達する「グリーン調達」を推進するとともに、「NTN CSR調達ガイドライン」を定め、CSR活動の積極的な推進も要請しています。また、海外を含めた各生産拠点での現地調達および最適地調達にも取り組んでいます。

グリーン調達基準書を改訂

当社グループは、「グリーン調達基準書」を制定し、原材料・部品・資材をご提供いただいている取引先さまとともに環境保全と商品の環境性能向上に取り組んでいます。
2019年3月期は、グリーン調達基準書の改訂を行い、サプライチェーン全体で環境法規制遵守や環境パフォーマンスの向上を推進しています。法規制遵守としては、欧州RoHS2の改正で規制されるフタル酸エステル類を当社が購入する部品などへの含有禁止物質に追加し、含有禁止物質の非含有保証書提出などの遵守義務を明確化しました。取引先さまでの環境パフォーマンスの向上のため、当社要求時のCO2排出量の報告や、世界的に高まっている気候変動による水リスクの管理などの要求事項を追加しました。
取引先さまには、サプライヤー説明会にて改訂内容をご説明し、グリーン調達方針へのご理解と含有禁止物質の非含有保証書などの必要書類提出をお願いしました。

CSR調達ガイドライン

当社は、人権・労働慣行、環境、反社会的勢力の排除、腐敗防止などの社会的な課題に対し、サプライチェーン全体での活動を推進する目的で、「NTN CSR調達ガイドライン」を2016年4月に制定しています。本ガイドラインでは、コンプライアンス・腐敗防止、人権・労働、環境、品質・安全性、情報セキュリティ、事業継続、社会貢献に関する28項目を挙げ、サプライヤーさまにより一層のCSR調達活動の推進をお願いしています。

サプライヤーアンケートの実施

サプライヤーCSRアンケートの実施

「NTN CSR調達ガイドライン」のさらなる周知と遵守状況の確認を目的に、取引先さまに対して毎年アンケート調査を実施しています。
2019年3月期は調査対象範囲を広げ前回より196社多い489社に実施しました。
コンプライアンス、人権・労働、品質・安全、情報セキュリティについては、80%程度の取引先さまで対応できていると確認できました。一方で、環境、事業継続計画、社会貢献、CSR調達に関しては約半数の取引先さまで取り組み推進中、もしくは取り組みに時間を要する状況であることを確認しています。
取引先さまにサプライチェーン全体でのCSR調達の重要性をご理解いただくため、今後も継続して周知活動に取り組んでいきます。

下請法遵守への取り組み

下請取り引きの適正化を目的として、下請取り引きの自主監査を実施しています。国内各事業場が、主体となり、自主的に下請法の遵守状況を監査するため、「下請取引自主監査員」の認定制度を運用しています。2018年9月に「下請取引自主監査員養成講座」を開催し、40人を自主監査員として認定し合計で82名となりました。国内事業場(22事業場)では、自主監査員が中心となって自主監査を実施しました。

紛争鉱物調査の実施

当社商品に使用される材料や構成部品に含まれている特定鉱物が、紛争地域における武装勢力の資金源になり、人権侵害や違法採掘、密輸などにつながっていないか、定期的に調査を行っています。その調査結果をもとに、お客さまからの紛争鉱物に関するお問い合わせに回答しています。
2019年3月期は、対象取引先さま304社についてサプライチェーンを遡り製錬所を特定する調査を実施し、88%以上の取引先さまから協力を得て回答をいただきました。調査の結果、紛争鉱物の使用は確認されませんでしたが、今後も定期的に調査を実施し、紛争地域、高リスク地域からの鉱物含有を監視していきます。

取引先さまからの回答結果

取引先さまからの回答結果

NTNグローバル調達体制、NTNグループ調達手段刷新のための変革

技術革新、デジタル化、電動化、サステナビリティ、ますます国際化する市場、不透明な経済、これらはすべてわれわれが克服しようとする課題です。NTNグループの目標は、業績と利益を重視した戦略によってのみ達成できます。世界最高レベルの調達体制を構築し、総合的なコストパフォーマンスを重視した「NTN調達ウェイ」を独自に構築することで、当社の企業価値の向上に貢献していきます。
中期経営計画「DRIVE NTN100」では、抜本的な構造改革に着手しました。当社は、製造業部門の高付加価値品への集中と成長分野の集中を図ることで、比例費構造改革を推進し、2018年4月に「調達本部」を設置しました。グローバル企業であることと、スケールメリットを最大限に発揮するために、グローバル調達体制を本格的に変革し、QCD(Q:品質、C:コスト、D:納期)目標を効率的かつ持続可能な形で達成することを目指しています。

執行役員
調達本部担当
エルベ ブルロ

ビジョンと目標

当社は、主要なサプライヤーと緊密に連携しながら、購買品とサービスの総合的なコストパフォーマンスの高さを実現するために、世界最高レベルの調達機関を設立することを目指しています。お客さま、取引先さま、社内外のステークホルダーから評価される「NTN調達ウェイ」を実現することが、企業価値向上に貢献することになると考えています。

体制

当社のグローバル市場でのプレゼンスを活用し、日本、米州、欧州、中国、アジアに「NTNグローバル調達ネットワーク」を設立し、グローバルサプライヤーと現地調達を推進します。

プロセス

「One Company,One Way」の精神のもと、デジタルツールの活用を推進し、NTNのベストプラクティスをグローバルに共有します。グローバル・カテゴリー・マネジメントとグローバル・ソーシングは、サプライヤー基盤の拡大と全体的なコストパフォーマンスの最適化につながります。

人的資源

適材適所に加えて、人づくりの方針を定め、調達チームを集中的に育成し、グローバルな人材活用を積極的に推進していきます。

データとシステム

一貫した支出管理を実現し、NTNチームとサプライヤーとの連携を強化するために、グローバル調達体制の中核に最新のデジタルソリューションを活用した筋肉質で強靭な情報システムを構築します。