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2017年度のCSR活動をご紹介します。

地球温暖化防止

当社グループは事業活動全体において、CO2などの温室効果ガスの排出量削減に取り組んでいます。事業所での直接排出量(スコープ1)と間接排出量(スコープ2)の削減に加えて、サプライチェーンでの排出量(スコープ3)の削減にも取り組んでいます。そのデータの信頼性を担保するため、SGSジャパン(株)による第三者検証を受けています。今後、スコープ3での温室効果ガス削減を進めるため、認証カテゴリーの拡大に取り組んでいきます。

(株)NTN能登製作所に省エネ熱処理設備を導入

(株)NTN能登製作所で生産中のスフェリカルベアリングの増産および北陸地区における一貫生産の構築に伴い、2017年10月に最新鋭の熱処理設備を導入し、省エネ化を実現しました。本設備は高性能断熱材の使用、雰囲気ガス発生機を加熱炉内に内蔵させることによる加熱エネルギーの抑制、パイロットバーナーの時限点火方式などの工夫により、従来設備と比較して年間約110万kWh(CO2排出量換算421トン/年)の電力を削減しました。また、加熱から冷却まで製品を大気に触れさせない構造による品質向上、新しい熱処理加工技術の導入による2倍の生産性向上も達成できました。

岡山製作所で都市ガスへ燃料転換を推進

岡山製作所では熱処理およびボイラー燃料にブタン・灯油・A重油を使用していますが、2017年より5年計画で都市ガスへの燃料転換を実施しています。
都市ガスへの燃料転換を実施することで、燃料費削減、パイプライン供給による燃料管理の簡略化、CO2排出量削減(2,384トン/年)、安全性向上など多くのメリットが得られます。

(株)NTN金剛製作所(現 金剛製作所)の水溶性クーラントの再生

(株)NTN金剛製作所(現 金剛製作所)では研削盤用に水溶性クーラントを使用しており、半年に1回程度全量交換を実施していましたが、クーラントの再生システムを導入し、古いクーラントを全量再生するようにしました。蒸発などの自然減に対する新しいクーラントの追加が必要なため、使用クーラント削減率は△70%ですが廃棄するクーラントは全廃しました。(△10,000L/年)

桑名製作所のVP*フィルタータンク導入によるクーラント長寿命化と研削スラッジの再利用

桑名製作所は吸引濾過フィルター方式のクーラントタンクを導入することにより、クーラント交換頻度を6ヵ月ごとから1年ごとに延長することができました。これにより、廃液量が40トン/年削減できます。また、本装置はセルロースのろ過助剤を使用しており、研削スラッジは分別せずそのまま電炉で再溶解し、鉄として再利用が可能です。なお、ポンプと冷却チラー用コンプレッサはインバータ制御化した省エネタイプです。

VP:バキュームプリコートフィルター式

研削スラッジ搬送コンベアー

研削スラッジ搬送コンベアー

高圧変圧器のトップランナータイプへの更新

(株)NTN三雲製作所(現 三雲製作所)では高圧変圧器2台(100kV・A、300kV・A)をエネルギー消費効率が1999年以前のJIS品に比べて約40%改善されるトップランナー高圧変圧器に更新しました。この更新により、4トン/年のCO2が削減ができます。グループ各社でトップランナータイプへの更新を推進して参ります。

省エネわらしべ長者予算による環境対策

当社グループでは、環境負荷低減のための省エネ投資を促進する独自の仕組みとして省エネで削減したエネルギー費用を翌年度の予算額に反映する「省エネわらしべ長者予算」を設定し、国内全事業所で展開しています。
磐田製作所ニードルベアリング工場では空調室外機80台を親機・子機・パソコンで構成されるシステムで監視、自動ON・OFF制御する事により消費電力を削減する「エアコンの電力集中管理・省エネシステム」を導入しました。桑名製作所、岡山製作所、長野製作所、(株)NTN三重製作所、(株)NTN紀南製作所、(株)NTN能登製作所の6事業所では「蛍光灯、水銀灯などの照明約540台をLED化」の省エネ活動に取り組みました。これらの活動により、2017年度は99万kWh(CO2排出量換算377トン/年)の電力を削減しました。2018年度の省エネわらしべ長者予算は2017年度の1.8倍を予定しており、さらなる省エネに取り組んでいます。

NTN-SNR Cevennes工場の駐車場で太陽光発電を開始

NTN-SNR Cevennes工場(フランス)では、自動車360台分とオートバイ22台分の駐車場を太陽光発電機付き屋根(5,000㎡:3,049パネル)にリニューアルし、合わせて電気自動車用充電ステーション4台も設置しました。2017年10月から発電を開始しており、定格出力842kWで年間約101万kWhの発電量(CO2排出量換算量 約500トン/年)を想定しています。これはCevennes工場の電力使用量の約3.5%をカバーできる見込みです。今後は、電気自動車用充電ステーションの増設も計画しており、将来の電気自動車社会に対応していきます。

Cevennes工場駐車場に設置された太陽光パネル

Cevennes工場駐車場に設置された
太陽光パネル

NTN Antriebstechnik G.m.b.H.の電力監視管理装置とエアーコンプレッサのインバータ化

当社グループはグローバルで電力削減に取り組んでいます。NTN Antriebstechnik G.m.b.H.(ドイツ)でも2017年度にインバータ制御のエアーコンプレッサを導入し、約38万kWh/年(CO2排出量換算180トン/年)の電力削減を達成しました。なお、2015年に各工程における電力使用量を常時監視管理するシステムを導入しており、今回の電力削減活動の立案・実施・効果の確認に活用しました。

電力消費推移 電力監視管理装置

NTN Kugellagerfabrik (Deutschland) G.m.b.H.の屋根への遮熱塗装による室温安定

NTN Kugellagerfabrik(Deutschland)G.m.b.H.(ドイツ)には冷房設備が設置されていないため、夏場は室温変化による作業環境と機械精度の悪化が懸念されていました。2016年11月に高精度が要求される精密アンギュラ軸受部門の屋根(840㎡)に遮熱塗料を塗装し、室温の安定化を図りました。これにより、ピーク時の屋根表面△12.9℃、室内△1.4℃を達成し、環境にやさしい省エネ、節電、そして快適な作業環境をつくることができました。

NTN-LYC(Luoyang) Bearing Corp.のコンプレッサとポンプのインバータ制御化

NTN-LYC(Luoyang) Bearing Corp.(中国:洛陽)はエアーコンプレッサと熱処理冷却システム用ポンプにインバータ制御装置を追加する事により、約15万kWh/年(CO2削減:7トン/年)の電力削減を達成しました。

Shanghai NTN Corp.の冷暖房設備と冷温水設備を高効率機器に更新

近年、中国では環境規制が強化されており、政府環境当局より、CO2削減のため、老朽化した設備をCO2排出量が少ない高効率機器への更新を要請されています。Shanghai NTN Corp.(中国:上海)の第一棟事務所と事務棟の冷暖房設備と第一棟現場の冷温水発生器・ポンプを高効率機器に更新し、CO2排出量換算で約1,600トン/年を削減しました。

温暖化防止 SNC ポンプ交換

NTN DRIVESHAFT,INC 圧縮空気漏れ削減活動

NTN DRIVESHAFT,INC(アメリカ)では工場で使用される圧縮空気の漏れをリークディテクタを使用して調査し、コンプレッサの消費電力削減を推進しました。本年度だけで、62か所の空気漏れを特定し漏れ防止処置し、コンプレッサの消費電力を約186万kWh/年(CO2排出量換算 1,326トン/年)削減しました。国内全事業所でも、既にリークディテクタによる圧縮空気の漏れ削減活動を継続中であり、他の海外事業所でも漏れ削減活動を展開していきます。

物流でのCO2削減(輸送量の削減)

(株)NTN能登製作所の熱処理工場稼動により、北陸、能登地区において産業機械用軸受の一貫生産体制が確立しました。従来、三重県桑名地区から北陸・能登地区へ輸送していた熱処理完了品は、大部分をトラック輸送からCO2排出量の少ない鉄道輸送に切り替えていましたが、輸送量を削減することで物流時のCO2排出量を削減しました。

物流でのCO2削減(モジュール段ボール導入による配送効率化)

本年度から製品包装用の段ボール箱の平面寸法(縦・横)を統一して、高さのみ種類を設けるモジュール段ボール箱を新しい標準外装箱として採用しました。 製品を効率よく包装して外装箱の使用量を削減するとともに、箱種集約により、トラック輸送時の積載率と物流倉庫での整理保管の効率が向上しました。配送効率化によるCO2排出量を削減に取り組んでいきます。

CO2排出量・排出原単位

CO2排出量・排出原単位の推移(国内)

CO2排出量・排出原単位の推移(国内)

CO2排出量・排出原単位の推移(海外)

CO2排出量・排出原単位の推移(海外)