“超”高真空
近年、技術の進歩により、ベアリングの使用される環境や条件は、過酷かつ多様化しています。なかでも最も困難とされている真空技術をご紹介します。
ここが問題点
太陽光パネル・半導体製造装置や宇宙空間で使われる装置などは、真空状態で動作する必要がありますが、一般の軸受はこのような環境での使用は適しません。真空環境では、熱伝導がほとんどなく、限界温度を越えてしまうことと、潤滑剤であるグリースが蒸発・拡散してしまうからです。
超技術で解決
真空中でも蒸発・拡散しにくい専用グリースや、銀・鉛といった軟質金属を転走面にイオンプレート処理し、二硫化モリブデンをスパッタリングで表面処理した軸受を実現しました。
これにより、10-10Paという超高真空においても問題なく回転することができるようになりました。