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ベアリングの取付け

アフターマーケット事業のご紹介

取付け方法と損傷例

図:取付け方法(1)

ちなみに……

ベアリングが静的に負荷できる荷重の限度は「基本静定格荷重」として規定されています。これは、「最大応力を受けている軌道と転動体の接触部中央で、転動体直径の1/10 000倍の総永久変形量が軸受の円滑な回転を防げない限度である」と言われる経験をもとに設定されます。

損傷例

写真:フレーキング(剥離)フレーキング(剥離)

写真:固形異物のかみこみ固形異物のかみこみ

ハンマーによる取付けはベアリングに強い衝撃を与え損傷させます。
適切な取付け用治工具を用いプレス圧入を行ってください。

図:取付け方法(2)

図:取付け方法(3)

ベアリングの弱点

STOP

ベアリングは衝撃に弱い!

ベアリングは内外輪軌道面と転動体とのごく小さな接触面で回転運動を支えます。

この小さな接触面に過大な荷重が加わると圧こんや傷により、異常音の発生や回転不良をおこすことがあります。勿論床などに落下させてはいけません。

図:ベアリングは衝撃に弱い!

ベアリングはごみに弱い!

ベアリングの回転中、内部にごみが浸入した場合、これが原因で圧こんや傷が生じ、異常音の発生や回転不良をおこすことがあります。

図:ベアリングはごみに弱い!

熱ばめ(内輪を加熱膨張させて挿入する方法)

図:熱ばめ

図:熱ばめ内輪の熱ばめに必要な加熱温度

しめしろの大きいベアリングや大形ベアリングに用います。

  1. 加熱した油に浸漬する方法が一般的です。
    清浄な油を使用しベアリングが部分的に加熱されるのを防ぐためベアリングを金網台に置くか、油中に吊り下げて加熱します。
  2. 内輪の加熱温度ははめあい面の直径と、しめしろによって決まります。次のグラフでその温度を設定します。
  3. 内輪と軸肩の間にすきまができるのを防ぐため加熱したベアリングを軸に挿入した後冷却するまで押しつけておきます。

加熱する際に注意すること

  1. ベアリングは120°C以上に加熱してはいけません。
  2. この加熱油に浸漬する方法はグリースを封入したシール又はシールドベアリングに用いてはなりません。

図:加熱する際に注意すること

その他の加熱方法

図:恒温ボックス恒温ボックス

  1. 恒温ボックス
    ベアリングを乾燥状態で取扱えます。
  2. 誘導加熱装置
    円筒ころ軸受の内輪に用いることができます。乾燥状態で短時間で加熱できます。この方法を用いたあとは、ベアリングの脱磁処理を確実に行ってください。
    ベアリング加熱方法の詳細はNTNにご相談ください。

ベアリングユニットの取り扱いはこちらをご覧ください。
https://www.ntn.co.jp/japan/products/bearingunit/handling.html