2015年

NTN株式会社
代表取締役社長 大久保博司

新年明けましておめでとうございます。良い新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。

当社は、中期経営計画「復活2014」で、「利益を造る企業体質への変革」を目指して、自動車事業の収益改善やアフターマーケット事業の拡大などの諸施策を推進しております。

本年4月からは、2018年に迎える創業100周年に向けて、新たな3年間の中期経営計画をスタートさせます。「2025年のNTNの姿」を見据え、そのための礎づくりとして「攻める経営」、「稼ぐ経営」、「築く経営」の3つの基本方針の下で、諸施策を推進してまいります。

2015年は、「復活2014」の仕上げと同時に、「新たな成長に向けて」スタートする重要な年であり、以下の4点を重点的に取り組んでまいります。

(1)アフターマーケット事業で「攻める」

昨年4月、アフターマーケット事業の体制を大幅に強化しました。世界各地で技術講習会を中心としたキャラバン活動に注力しており、新規契約などの成果が出ております。お客様のメンテナンスコストを削減することを目的に、代理店との協業をより一層強め、設備などの補修案件獲得をグローバルに拡大させてまいります。

(2)新商品や最先端技術で「攻める」

モジュールやシステム商品の開発を加速します。さらに独自の最先端技術により、次世代自動車や新エネルギー分野など、新たな事業領域を拡大してまいります。

(3)基盤商品で「稼ぐ」

等速ジョイントなどの基盤商品は、引き続き収益性を高めます。「現地・現物・現人」の考えの下で、為替の追い風も上手に活用したいと思います。また独自技術による新たな「もの造り」方式を導入し、製造コストの低減を図ってまいります。当社が強みとする航空機や高速鉄道、風力発電などの分野では、新技術の提案や実験・評価機能を強化することで付加価値を高めてまいります。

(4)一層強化した企業体質を「築く」

当社は2018年に創業100周年を迎え、その先100年も継続して成長する企業を目指します。コンプライアンスやガバナンス体制、さらに品質や安全管理体制をグローバルで強化すると同時に、社会貢献活動を通じた地域社会の活性化にも貢献したいと思います。またバランスシートの改善を中心に、強固な財務基盤を構築してまいります。

世界情勢が大きく変化する中で、たくましく前に進み、新たな成長に向けたスタートを切る年にしたいと思います。

最後になりましたが、皆さんとご家族の健康を祈念して、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。