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2014年

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新商品 アルテージ
工作機械主軸用「高速アンギュラ玉軸受:HSE-新T2タイプ」を開発
2014年10月30日新商品ニュース

新型樹脂製保持器の採用により、dmn値*1 160万の高速回転を実現!

NTN株式会社(以下、NTN)は、ULTAGE(アルテージ)*2シリーズの一つである「高速アンギュラ玉軸受HSEタイプ」*3に対し、ポリアミド樹脂製保持器の材料・形状を見直し、高速回転性能を高めた「高速アンギュラ玉軸受:HSE―新T2タイプ」を開発しました。

工作機械主軸の回転速度は、金型加工面の超高速マシニングセンタをはじめ、加工面の品位や加工効率の向上を目的に高速化が進んでいます。NTNでは、主軸の高速化に対応するため、従来品にはフェノール樹脂製もみ抜き保持器を採用。また、旋盤やマシニングセンタなどdmn値100万以下の性能が求められる中低速機種に対しては、主軸コスト低減のためポリアミド樹脂製保持器(T2タイプ)を採用していました。

今回開発した「高速アンギュラ玉軸受:HSE―新T2タイプ」は、従来のポリアミド樹脂に替えて、高融点ポリアミド樹脂を採用することで保持器の強度を高めただけでなく、高速回転時における保持器ポケットと転動体との接触で発生する発熱を抑えました。また、保持器ポケットの形状見直しにより、エアオイル/グリースそれぞれにおける潤滑性能を高め、さらに転動体と保持器の接触を最適化することで形状面でも発熱を抑えました。これにより、ポリアミド樹脂製保持器を採用した従来品と比べ、高速回転性能が最大50%向上、dmn値160万を達成し、フェノール樹脂製保持器を採用していた高速回転領域においても、ポリアミド樹脂製保持器の適用が可能となりました。

NTNは、本開発品を10月30日~11月4日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2014 第27回日本国際工作機械見本市」に出展し、工作機械メーカに対して現行機種の置き換えや次期開発機種への提案をグローバルに展開してまいります。

*1) 軸受の回転性能を表す指標で、軸受ピッチ円径(mm)×回転速度(min-1)
*2) ULTAGE(アルテージ)は、Ultimate【究極の】+Stage【ステージ】を組合わせた造語で、精密軸受の究極を求めるNTNの考えを表現したものです。
*3) 精密転がり軸受 Cat.No.2260 「高速アンギュラ玉軸受HSEタイプ」

特長

(1) 新型ポリアミド製樹脂保持器の採用により、高速回転性能が最大50%向上(従来品比)
・dmn値160万 エアオイル潤滑、セラミック球仕様
・dmn値115万 グリース潤滑、鋼球仕様
(2) 中低速機種から高速機種まで幅広い採用が可能

用途

工作機械主軸(複合加工機、マシニングセンタ)

お問い合わせ先

産業機械事業本部 事業企画部 

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主要寸法例 :φ70×φ110×20mm(転動体:セラミック球)

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