『回転センサ付大形軸受』を開発2011年10月6日
業界初!大形軸受と回転センサを一体化し、組立工数と部品点数を削減
NTN株式会社(以下、NTN)は、これまで「回転センサ付軸受」※1をシリーズ化し、世界各地で販売してきましたが、今回、業界で初めて大形軸受(外径420mmまで)にも回転数の検出が可能な『回転センサ付大形軸受』を開発しました。
従来から大形軸受と回転センサは機械装置内で別々に取り付けられており、装置の組立工程において、正確な回転数を検出するためには回転センサ関連部品の位置決め調整などが必要でした。
NTNは、大形軸受の外輪を回転させる用途において、静止輪である内輪にパルス検出用センサ、回転輪である外輪にパルサーリングを設け、回転センサ部と軸受を一体化することで、組立工程における位置決め調整を不要とし、部品点数の削減とコンパクト化を可能にしました。
また、センサ配線類の断線防止機構の採用により、軸と軸受内輪間にクリープ(滑り現象)が発生した場合でも、破損や誤差を生じさせることなく回転数の検出が可能です。さらに、油中や強い振動条件下においても使用可能です。
NTNは、大形軸受における回転数の検出が必要とされる建設機械や鉄鋼設備、風力発電装置などをはじめ、今後さまざまな産業機械への適用を提案してまいります。
※1 「回転センサ付軸受」としてシリーズ化(カタログNo.3032)
特長
- 回転センサと軸受の一体化
→ 回転センサの取り付け工数削減、部品点数削減と周辺のコンパクト化が可能。 - 軸-内輪間にクリープ(滑り現象)が発生しても配線の断線を防止する機構を採用
→ 内輪にクリープが発生しても、回転数の検出は可能。 - 油中で使用可能
→ エンジンオイル浸漬環境(油温120°C×2000時間)で回転数検出に異常なし。
(油の種類、添加剤などによっては影響を受ける場合もあります。) - 振動条件で使用可能
→ 振動加速度10Gで、回転数検出に異常なし。
適用軸受サイズ
軸受外径420mmまでの大形サイズまで適用可能。
お問い合わせ先
産業機械事業本部 建機・鉄道技術部
製品写真(例:円すいころ軸受)
回転センサ付軸受(軸受外径420mm)
回転センサ部(□部拡大)